【2023年シーズン日本人選手名場面⑦】パイオニアを超え、日本人選手の歴史を作った大型契約1年目

今年2月にメジャー史上初となる「35歳以上で新規契約期間6年以上」という異例の契約を交わしたダルビッシュ有。その契約1年目となった今季は日本人投手の新たな歴史を創るシーズンとなった。

今年2月、ダルビッシュ有とパドレスは6年総額1億800万ドルという契約を結んだ。これは、メジャー史上初となる「35歳以上で新規契約期間6年以上」という異例の契約とだった。

ワールド・ベースボール・クラシックでは、早期から代表合宿に参加するなどチームの精神的支柱として世界一に貢献したダルビッシュ。シーズン開始こそ少し出遅れたが、今季3度目の先発登板となった日本時間4月17日のブリュワーズ戦では、7回を投げ、被安打4、失点1、与四球2、そして12個の三振を奪う好投を見せた。これでメジャー通算50回目の2ケタ奪三振をマークし、史上初となる日米両方で50回以上(米50、日52)の2ケタ奪三振という快挙を達成した。日米通算ではパイオニアである野茂英雄(米31、日70)の101回を超える大記録だ。

さらに、6月には野茂以来日本人2人目となるメジャー通算100勝目をマーク。

自身のSNSでも100勝達成を投稿し、約7万件の「いいね!」が押され、多くの祝福のコメントが寄せられた。

そして、8月には2つ目の日本人最多記録を更新する。8月15日のオリオールズ戦、パドレスのアドバイザーを務める野茂がスタンドで見守るなか、6回に先頭のライアン・マウントキャッスルを3球で空振り三振に仕留め、野茂が持っていた日本人最多のメジャー通算1918奪三振に並ぶと、二死からラモン・ウリアスも3球で仕留め、日本人最多奪三振記録を更新した。

この快挙は、ダルビッシュ本人とパドレスの公式SNSでも投稿された。

今季は8月26日の登板を最後に右ひじの故障でシーズンを終え、日米通算196勝で終わったが、200勝の大台まであと4勝に迫っている。新たな日本人のパイオニアとして、未開の記録を切り開くダルビッシュ。チームへの貢献だけでなく、日本人投手の象徴として、歴史を創る投球から今後も目が離せない。

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