新東名高速 山北、松田の工事現場公開 工事難航も残り25キロ

山北町で唯一の高速道路玄関口となる山北ICの工事現場=14日

 中日本高速道路は14日、新東名高速道路の山北、松田両町の工事現場を報道陣に公開した。新東名は最後の未開通区間として新秦野インターチェンジ(IC、秦野市)─新御殿場IC(静岡県御殿場市)間の25キロが残る。トンネル工事などで難航しているが2027年度の開通を目指している。

 新東名は海老名市から愛知県豊田市まで約250キロをつなぐ。昨年4月には伊勢原大山IC─新秦野IC間13キロが開通した。しかし、残る区間で山北、松田両町をつなぐ高松トンネルの地盤がもろく工事が難航していることから、中日本が当初の23年度中の全線開通を白紙とした経緯がある。

 高松トンネルは20年1月から工事を開始。地盤の凝灰岩が水を含むと軟らかくなる性質のため土砂崩落が相次ぎ、地下水も1時間に約200トンが流れ出る状況という。内壁に鉄パイプやボルトを打ち込み強度を上げながら掘り進め、ようやく工程の半分ほどまで来た。

© 株式会社神奈川新聞社