吉本新喜劇・末成映薫ら60歳以上の異色ライブ、藤山直美も参戦

60歳以上の「吉本新喜劇団員」による舞台『生存確認ライブ・いこいの郷~インガスンガスン』が12月14日、「なんばグランド花月」(大阪市中央区)でおこなわれた。

『生存確認ライブ・いこいの郷~インガスンガスン』劇中カットより

今回は主催の末成映薫(76)をはじめ、池乃めだか(80)、やなぎ浩二(81)、内場勝則(63)、未知やすえ(60)といったベテラン座員のほか、末成と仲のいい女優・藤山直美(64)、歌手・中村美津子(73)、西川きよし・ヘレン(ともに77)、月亭八方(75)らの豪華ゲストも登場。満席の客席は爆笑に包まれた。

舞台は2部構成となっており、1部の新喜劇では老人ホーム「いこいの郷」を舞台に、末成が90歳の老婆と16歳の少女を、目まぐるしい衣装の連続早替わりで演じ分けた。

56年ぶりに新喜劇のステージに上がったというヘレンは、和服姿のまま新喜劇名物「コケ」を決めてみせた。藤山は末成の持ちギャグ「ごめんやしておくれやして、ごめんやっしゃー!」で登場し、八方が若手時代に抱えた借金問題解決に父・藤山寛美が手を貸したエピソードを劇中にアドリブで暴露。笑いが絶えない舞台となった。

第2部の歌謡ショーでは、ミニスカートをはき、ポンポンを手にしたチアリーダー姿で登場した末成。M・ポルナレフの『シェリーに口づけ』に合わせてダンスを決めると、欧陽菲菲の『雨の御堂筋』では黒のストッキングで美脚を強調した。中村が「河内おとこ節」で場内を盛り上げた後、出演者全員で坂本九の『明日があるさ』を合唱。「若い僕には夢がある。明日があるさ」と歌い切った。

末成は「来年もやります。全員出られるやろか」と次回公演を宣言し、ライブの幕を閉じた。

取材・文/小根盛古

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