学校法人武庫川学院(西宮市池開町)は15日、武庫川女子大短期大学部の全学科で、2025年度以降の学生募集を停止すると発表した。少子化や女子学生の四年制大学志向の高まりなどを受け、入学者数の減少が続いていた。24年度入試を最後に70年余りの歴史に幕を下ろす。
同法人が11日に理事会を開いて決定。24年度に入学した学生が全て卒業すれば、廃止される。
同短大は1950年4月、武庫川学院女子短期大学として開学した。昼間と夜間を同時に開設し、戦争による混乱で教員免許を持たないまま教壇に立っていた小中学校の教員らに、働きながら免許を取得できる環境を提供。教育の向上に貢献した。
85年に現在の名称に変更。87年度以降は7学科体制となり、夜間は91年度までに廃止した。2014年度からは、日本語文化▽英語キャリア・コミュニケーション▽幼児教育▽心理・人間関係▽健康・スポーツ▽食生活▽生活造形-の7学科となった。
新型コロナウイルス禍で入学者が減少し、23、24年にそれぞれ2学科の学生募集を停止。幼児教育など3学科のみ残っていた。
開学以来の卒業生は10万2497人。卒業生にはタレントで作家の遙洋子さんや、リオデジャネイロ五輪体操日本代表の杉原愛子さんらがいる。(広畑千春)