ロケットラボ、QPS研究所のSAR衛星5号機「ツクヨミ-I」の打ち上げに成功

ロケットラボは日本時間2023年12月15日に、「エレクトロン」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた人工衛星の軌道投入に成功したことを、同社がSNSにて報告しています。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■打ち上げ情報:エレクトロン(The Moon God Awakens)

ロケット:エレクトロン
打ち上げ日時:日本時間2023年12月15日13時5分【成功】
発射場:オネヌイ射場(ニュージーランド)
ペイロード: QPS-SAR5号機「ツクヨミ-I」

「The Moon God Awakens」は、日本企業のQPS研究所が開発した合成開口レーダー(SAR)衛星「QPS-SAR5号機」、愛称「ツクヨミ-I」を打ち上げるミッションです。QPS研究所はこれまでに3機のSAR衛星を地球低軌道に投入していて、今回打ち上げられた5号機は4機目となります。直近では2023年6月にスペースXのライドシェアミッション「Transporter-8」で6号機「アマテル-III」が打ち上げられました。なお、エレクトロンの打ち上げは2023年9月に実施され失敗に終わった「We Will Never Desert You」ミッション以来、約3か月ぶりです。

QPS研究所のSAR衛星には、100kg台という小型・低コストの衛星でありながらも、1m以下の高分解能を有する展開式の大型アンテナが搭載されているという特徴があります。同社は小型SAR衛星36機で構成された衛星コンステレーションの構築(4つの軌道に9機ずつ配置)を計画しており、地球上ほぼ全ての地域を対象に10分以内の観測を行ったり、特定の地域を平均10分ごとに1回定点観測したりできる準リアルタイム観測の実現を目指しています。

■打ち上げ関連画像・映像

【▲ QPS-SAR5号機「ツクヨミ-I」を搭載して打ち上げられたエレクトロンロケット。ロケットラボのライブ配信から(Credit: Rocket Lab)】

■打ち上げ関連リンク

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文/sorae編集部 速報班

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