【東日本旅客鉄道】鶴見線E131系は初の狭幅車体に 新型車両E131系を報道関係者に公開 12月24日から営業運転を開始<Photo report>

東日本旅客鉄道(JR東日本)は、鶴見線新型車両E131系を12月14日、報道関係者に公開した。

導入車両数は3両編成を8編成、計24両を新造し、鶴見線(鶴見~扇町間・大川・海芝浦間)に投入する。

E131系は房総方面(内房線・外房線・成田線・鹿島線)で営業運転を開始、宇都宮線・日光線向けに3両編成「600番台」・相模線用に4両編成「500番台」・鶴見線用を「1000番台」とした。

■車両のデザイン

車両の前面デザインは、海をイメージしたスカイブルーを取り入れ、前面のドットはかつて鶴見線で活躍した歴代の車両カラーを表現。茶色は1959~1996年、黄色は1979年から現在までに運行している車両色を採用し、鶴見線のこれまでの歴史を表現した。新型車両「E131系」の特徴として主回路機器にSiC半導体素子を採用することにより車両の消費電力を抑制し、環境性能を向上する。また、車両側面にカメラを設置し乗務員が運転台から乗降を確認する機能など、ワンマン運転に対応した機器を搭載するほか、モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能により、故障の予兆を把握し、事前に対処することで更なる安全性・安定性向上を実現する。

■これまでのE131系との違い

相模線E131系

これまでのE131系との異なる点として、既存車の車体幅が2950mmの拡幅車体だったのに対し、鶴見線のE131系は車体幅が2778mmのストレート車体となっており、丸みを帯びていた既存のE131系よりも角ばった車体に。また、相模線のE131系車両に設置されていた貫通扉も鶴見線では正面から見ると貫通扉が設置されているように見えるが、車内側には全幅に渡って運転台機器が配置された全室構造運転台となっている。

■車両の室内

外観との統一を図り、座席に青色を用い、海沿いを走るさわやかな雰囲気を表現。

座席幅を拡大し、クッション性向上をすることで快適性向上を図るほか、一部のドア上部に17インチの案内表示画面を設置、運行情報を提供するなど、多言語による情報提供も充実を図る。

各車両に車いすやベビーカー利用のためのフリースペースを設けたほか、車内防犯カメラを設置し、非常通報装置も従来の各車1か所から4か所に増やし、車内の安全性を高めた。

鶴見線のE131系は12月23日より順次運転を開始。全8編成の投入が完了することから、2024年3月16日に行われるダイヤ改正からワンマン運転を開始する。

【取材協力:東日本旅客鉄道(JR東日本)横浜支社】

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