冬に生きたホタルイカ展示 富山県滑川市のミュージアム、漁師「かなり珍しい」

生きたホタルイカが展示されているプール

 富山県滑川市のほたるいかミュージアムで、冬には珍しい生きたホタルイカが連日展示されている。9日以降、滑川沖の定置網で3回水揚げされ、漁師から譲り受けた。普段は春のみ展示しており、12月に施設で見られるのは初めて。体は小ぶりなものの、15日は6匹が水の中を元気よく泳いでいた。展示は17日ごろまでの予定。

 ホタルイカは日本海を中心に分布し、普段は水深200~600メートルの深海で暮らす。寿命は1年で、春になると産卵のため富山湾沿岸に集まってくる。県水産研究所によると、数は少ないものの、冬場でも定置網に入ることはあるという。

 ミュージアムでは、毎年漁シーズンの3月20日から5月ごろまで生きたホタルイカを展示する。今回は滑川沖で12月9、14、15日に計15匹が水揚げされ、滑川漁協を通じて生きた状態で受け取った。

 小林昌樹館長によると、漁師も「かなり珍しい」と言っているという。「12月に連日展示できることは過去にない。ぜひ見てほしい」と話している。

ミュージアムで展示するホタルイカ

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