「小鳥喰池」ことりくう!? 小鳥が食べられる池!? 神戸・西区にある池、その怖い名の理由は…

小鳥が食べられる池?=神戸市西区神出町宝勢

 田畑が広がる神戸市西区神出町宝勢にあるため池。泳ぐカモを見ていると、池の名を記した看板に目が留まった。「小鳥喰池」。ことりくういけ!? おどろおどろしさを醸し出す響きに、鳥が丸のみにされる絵が頭に浮かんだ。かもにされる前に早く逃げて-。

 「こうとりばべいけ」。目を凝らすとルビが振られていた。「喰」は「ばべ」で、調べると「はみ」とも読むらしい。「草を食(は)む」は耳なじみでも、この字とセットにされた小鳥の胸中やいかに。

 そもそも何でこんな名称なのだろう。地元の水利組合によると、明石城主松平直明が池でカモ猟を楽しんだとの説があるようだ。

 ならば池の名は小鳥より鴨(かも)で良かったはず。ただ歴史に「もしも」はない。考えると、とりとめがないかもね。(門田晋一)

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