沖縄の年末商戦、各店おすすめは? コロナ5類に移行も追い風 早期予約には特典も

担当者から説明を受け、お歳暮の品選びをする買い物客=15日、那覇市・デパートリウボウ(名護大輝撮影)

 2023年も残り約2週間となり、クリスマスや正月に向けた年末商戦が佳境を迎えている。お歳暮は人気の産地直送品に加え、新型コロナウイルスが5類に移行したことで、訪問先に直接届けやすい手頃な日用品も好調。近年、正月のおせちも人気が高まり、各社ともバリエーションを豊富にそろえる。特設コーナーを設置し、早期予約には割り引きやポイント特典を付けるなど、顧客の取り込みに力を入れる。(政経部・大城大輔)

 お世話になった人へ贈るお歳暮。サンエー(宜野湾市)では、缶詰や洗濯用品、果実飲料の詰め合わせの売り上げが前年より1~2割程度伸びているという。千~2千円台の手頃な価格帯で、担当者は「今年は贈り先の自宅を訪ねて届ける数も増え、買い求めやすいものが選ばれているのではないか」と話す。

 クリスマス関係は、暖かい日が続き、プレゼントとしては冬物の洋服より、おもちゃに需要が流れる傾向にある。アプリを使った販促にも力を入れる。22日までは3千円以上の買い物のたびにアプリの抽選「ガチャ」ができ、景品が当たる。年末年始用のすしやオードブルは20日までの予約でポイント特典が付く。

 近年は、お正月におせちを選ぶ家庭も増えている。

 イオン琉球(南風原町)は9月に初めておせちの試食会を開くなど、販売を強化。前年より1カ月早い動き出しで種類も7種から11種に増やし、前年の2倍以上の予約数で推移している。京都のおばんざいの味を取り入れた3万1500円の商品も2倍近く売れるなど、高価格帯も人気という。

 担当者は「正月に選ぶ料理も多様化している。コロナが5類に移行し、家族や友人と集い食卓を囲む機会も増えるため、贅沢(ぜいたく)感を味わえるおせちは人気」と話す。

 クリスマスに関しては、混雑を避けるため20日までの予約で割引するサービスを展開。22~25日にラッピングされたものを待ち時間なく受け取れる。

 デパートリウボウ(那覇市)のおせちは、リゾートホテルのシェフによるものや、県外料亭の味が人気を集めた。ほぼ予約を終了したが、一部のウェブ限定おせちを18日午前10時まで受け付けている。

 お歳暮は約800のアイテムを品ぞろえ。県産品や北海道海鮮、県外のフルーツなど産直品も人気だが、1番人気は、種類が多い和菓子や洋菓子のギフトという。

 同日までとなっているEC(電子商取引)での販売も好調で、前年を超える実績を見込む。

 「オリジナルギフトや、お歳暮の時期にしか取り扱いができないブランドのギフトなど、豊富にそろえている。感謝の思いをお届けするのにふさわしい商品選びをお手伝いします」とPRした。

お歳暮のギフトコーナーで担当者の説明を聞く買い物客=15日午前、那覇市・パレット久茂地(名護大輝撮影)

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