平和願いすす払い 青森・昭和大仏

雪の中、丁寧に昭和大仏のすす払いを行う青龍寺の関係者=15日午前、青森市

 青森市桑原の青龍寺で15日、年末恒例の「昭和大仏」のすす払いが行われた。朝方から降り始めた雪の中、関係者が1年の感謝と平和への願いを込めて丁寧にほこりを落とした。

 高さ約21メートルに及ぶ昭和大仏の前にはこの日、職員や宮大工ら12人が集まった。同寺の織田隆玄住職による安全祈願の後、10人が大仏が座る蓮台(れんだい)へ上り、約5メートルのササ竹を持った5人が手のひらの上へと移動。足元に気を付けながら、葉の部分で胴体部分を払う「お身(み)拭い」を行った。

 終了後、「汚れだけではなく、お参りに来た人たちの苦しみや悲しみ、悩みを払い落とすという気持ちで行っている」と話した織田住職。来年に向け「辰(たつ)年は運気が上昇する年。(市民の)皆さんの運気も上がってほしい」と期待を込めた。

 すす払いを終えた同寺境内では、新年を迎えるための準備が本格化する。

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