吉田正尚選手と西川龍馬選手、敦賀気比高時代に最もつらかった練習は「タイム走」 福井県でトークショー、来季の抱負や秘話

吉田選手(左)と西川選手が来季への抱負などを語ったトークショー=12月16日、福井県の敦賀市民文化センター

 米大リーグ・レッドソックスの吉田正尚外野手(30)と、プロ野球・広島からオリックスへの移籍が決まった西川龍馬外野手(29)による「敦賀気比高OBアスリートトークショー」が12月16日、福井県の敦賀市民文化センターで開かれた。地元ファンら約1200人を前に吉田選手は「(メジャーで)1年経験したことを生かし、来シーズンは良い数字をしっかり残したい」、西川選手は「正尚さんを超えられるような成績を残したい」と来季の抱負を語った。

 吉田選手は3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本の優勝に貢献。直後に開幕した大リーグの初シーズンは140試合に出場し、ア・リーグ5位の打率2割8分9厘、15本塁打、72打点と活躍した。「あっという間の1年。(大リーグは)厳しい世界だった」と振り返り、2年目に向け「もっと出場試合数を増やしながら数字(成績)の面も上げられるように」とさらなる飛躍を誓った。

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 西川選手は広島の主軸として今季109試合に出場。リーグ2位の打率3割5厘、チーム最多56打点を記録したが「自分の中では物足りなかった」とした。国内フリーエージェント(FA)権を行使し、オリックスに移籍する決断は「めちゃくちゃ悩んだ」とし、初のパ・リーグで日本一を目指すと意気込んだ。

 新天地での背番号は、敦賀気比高の1学年先輩でもある吉田選手が昨年つけていた「7」。西川選手は「複数の候補があり悩んでいたら、球団の方から『7にせえ』と言われたのでいただいた」とし、その後、吉田選手に電話で「7番もらいますね」と伝えたというエピソードを披露。吉田選手は「僕が大卒、(西川選手が)社会人卒の同期入団で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。FAでオリックスに決まって不思議な縁もあるし、気になる存在」と応じた。

 地元スポーツ少年団の球児らからの質問コーナーもあり、高校時代に最もつらかった練習を聞かれ、両選手は制限時間内にグラウンドを周回する「タイム走」と口をそろえた。吉田選手は「走り込みは基本。正しいフォームで心肺機能を鍛えるのは大事」と述べた。

 イベントは北陸新幹線敦賀開業100日前イベントとして敦賀気比高を運営する学校法人嶺南学園が主催。一般来場者枠約650人に約5500人の応募があった。

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