アストロズは左腕バルデスをトレードするのか 他球団が動向を注視

タイラー・グラスノーのトレードが決まったが、今オフのトレード市場にはまだディラン・シース(ホワイトソックス)、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)、シェーン・ビーバー(ガーディアンズ)といった大物投手が残っている。しかし、球団幹部のなかには、さらにもう1人、エース級の投手がトレード市場に出てくると考えている者もいるようだ。米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、少なくとも2チームの幹部がフランバー・バルデス(アストロズ)の動向を注視しているという。

バルデスに関しては以前、「ジ・アスレチック」のチャンドラー・ローム記者がアレックス・ブレグマンとともにトレードの可能性があることを報じていた。その後、アストロズのデイナ・ブラウンGMは今オフ中にブレグマンをトレードする可能性を否定したが、バルデスについてどのように考えているのかは定かではない。

7年連続で少なくともリーグ優勝決定シリーズまで駒を進めるなど、メジャーを代表する強豪チームとして君臨しているアストロズだが、来季終了後にホセ・アルトゥーベとブレグマン、2025年シーズン終了後にはカイル・タッカーとバルデスがFAとなるため、誰を残し、誰を手放すのか、難しい決断を迫られる時期にきている。ローム記者はチーム内に多くの先発候補がいることを踏まえて「4人のなかで最も替えがきくのはバルデス」と指摘し、トレードの可能性が最も高いのはバルデスとの見解を示している。

「Cot’s Baseball Contracts」によると、現時点でアストロズのペイロールはぜいたく税の1つ目の基準額(2億3700万ドル)を超過している。ローゼンタール記者によると、アストロズが過去にぜいたく税の基準額を超過したのは2020年の1度しかなく、しかもこの年は新型コロナウイルスのパンデミックの影響もあり、ぜいたく税のペナルティが停止されていた。つまり、アストロズはこれまでに1度もぜいたく税のペナルティを受けたことがないということだ。

バルデスは来季の年俸が1210万ドルと予想されており、アストロズはバルデスを放出すれば、ぜいたく税の基準額を下回ることができる。バルデスと同じタイミングでFAとなるホセ・ウルキディを放出する可能性もあるが、ウルキディはバルデスほど高額ではない(来季は350万ドルの予想)ため、ペイロール削減の効果は大きくない。健全なペイロール体制と勝利を両立してきたアストロズだが、今オフは難しい決断を強いられることになりそうだ。

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