【深ヨミ】乃木坂46『Monopoly』の初週地域別販売動向を過去作と比較調査

2023年12月13日公開のBillboard Japan週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”(集計期間:2023年12月4日~12月10日)で691,515枚を売り上げて首位を獲得した乃木坂46の『Monopoly』。

12月6日にリリースされ、初週でハーフミリオンを突破した同作は乃木坂46の34thシングルで、初回仕様限定盤Type-A・B・C・D、そして通常盤の5形態でリリースされている。また、遠藤さくらと賀喜遥香が表題曲のセンターを務めている。

ここでは、SoundScanJapanの販売データを使用し『Monopoly』の販売動向を調査する。図1(https://www.billboard-japan.com/d_news/image/132857/2)は『Monopoly』と2023年8月リリースの33rdシングル『おひとりさま天国』、そして2023年3月リリースの32ndシングル『人は夢を二度見る』の実店舗での発売初週の地域別販売比率のグラフとなる。また、一般的なシングルの販売比率とも比較するため、2023年の1月2日から12月10日までに発売された全てのシングルの販売比率も全シングルとしてグラフに追加している。

グラフを見てみると、『Monopoly』の販売比率は前作『おひとりさま天国』からかなり変化しているということがまず目に入る。どの作品も関東の比率が突出しているが、『Monopoly』は3作の中で一番その数値が低い。『おひとりさま天国』が関東の販売比率を前々作『人は夢を二度見る』から10%以上伸ばしたのに対し、『Monopoly』ではそれが逆に15%近く減少した形となっている。ただ、『Monopoly』は関東以外の地域ではどれも前作から比率が伸びており、中部(9.3%→13.8%)と近畿(8.7%→14.4%)は特にそれが顕著だ。

全シングルと比較すると、『Monopoly』と『人は夢を二度見る』はかなり全体に近い比率になっているのに対し、『おひとりさま天国』は前述の関東での伸びにより全体とはかなり差のある比率を見せている。前作とだけ比較すればその変化量は大きく見える『Monopoly』だが、比較対象を広げると、むしろ前々作に近い比率(関東、中部、近畿以外の地域がずべて±1%以内の差)に戻っていることが分かる。

前作ではなく前々作の販売比率の傾向に改めて接近した結果となった『Monopoly』。前作『おひとりさま天国』、前々作はそれぞれリリースから14週連続でチャートインし続けた。『Monopoly』が、2週目以降に今回比較した過去作のようなチャートアクションを見せていくのか、注目していきたい。

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