【詳報】自民『裏金疑惑』激白の宮澤前防衛副大臣独占インタビュー…「悔しい」涙で語った激白の真相

14日の集会に出席するため、静岡に戻って来た国会議員の中には、この人も。

自民党安倍派 宮澤博行防衛副大臣(当時)(13日)
「はっきり申し上げます。3年間で140万円です」
「はっきり申し上げます、喋るな、喋るなって、これですよ。やましいことなんか、不記載はありますけれども、使途において、やましい思いで使ってる人なんかいないはずです」

安倍派の「裏金づくり」の実態を明かした、「静岡3区」が地盤の、宮澤博行衆院議員の姿も…。

その宮澤議員が、「とびっきり!しずおか」の単独取材に応じました。いったい、何が語られたのでしょうか?

『激白』…「あの瞬間に決断した」

宮澤博行前防衛副大臣(14日)
Q.どんな気持ちで、覚悟であの場に立たれたのか、改めてお聞かせ願えますか?

A.「一番最初にしゃべるというのは、しゃべって潔白を証明して、一抜けたっていうのは。みんな苦しい思いをしているんだから、これは歩調を合わせなくちゃいけないということは、実はずっと思っていた。私としては、いろいろな精査も大分見えてきた中だったので、早く説明したい、説明する機会がほしい。そう思っていたところ、国会最終日、ああいう形になりまして、もうこれは逃げることはできない。そう思ってあの瞬間に決断をした」

Q.なるほどあの瞬間だったんですね。

A.「あの瞬間でした。ずっと葛藤はありました。しゃべりたいという思いと、みんなと歩調を合わせたいという思いと一緒だった。それをあの瞬間決断しました」

「心残りはやり残した仕事」

派閥という組織に身を置き、副大臣という職につきながらも、自らの意思で疑惑に言及した宮澤議員。

宮澤博行前防衛副大臣
Q.説明をされたこと発言をされたこと。悔いはないですか?

A.「いや、もう悔いはないです。しゃべったものはしゃべったんですから、悔いはありません。悔いがあるとすると、副大臣の仕事を本当に心残りというか、残念というか、やりたい、やり残したことがいっぱいあるものですから、国のためにやはり友好国訪問ですとか、いろいろな激励ですとか、将来に向けた仕事がいっぱい残っていたものですから」

もともとは15日、広島の海上自衛隊幹部学校の卒業式で祝辞や訓示を読む予定だったという宮澤氏。防衛副大臣を辞任したことによって登壇することはできなくなりました。

宮澤博行前防衛副大臣
Q.ご心境としては改めていかがですか?

A.「本当に悔しいです。副大臣というのはそう簡単になれるものじゃない。政務官というのを経て、政策の研鑽(けんさん)を積んで、人間関係をつくり、信頼を得て、それでようやく務まるもの。特に防衛省は隊員の、24万人の隊員の命を預かる役目がある。ですから己を鍛えて鍛えて鍛え、ようやくたどり着いた。そこだったんですよ。お金については本当に申し訳ないけれど、自分としてできる限り厳正な管理をしてきた。だからこそ、その内実を見てほしかった、悔しいです」

「派閥の指示」の詳細は

“裏金疑惑”について発言したことに悔いはないとしましたが、やり切れなった仕事については悔いがあると、涙を流しました。突然激白をした13日には「派閥による指示」であったことを明かした宮澤議員。「指示」の詳細についても質問を投げかけてみました。

宮澤博行前防衛副大臣
Q.不記載でよいと指示があった?

A.「慣習だった。慣習だった。ですから、今までの皆さんもこうなのかなとどこから思ったかもしれない。それを直そうと声を上げなかった我々にも責任はあるかもしれない」

Q.実際にやってはいけないことをやったという認識はありますか。

A.「結果的にそうなってしまったと私は思います」

20分間にわたり、涙ながらに思いの丈を語った宮澤議員。その後、静岡市内で行われた集会に出席すると、ここでも副大臣辞任への“未練”を感じさせる言葉が…。

医療関係者の集会では…

宮澤博行議員:「幸か不幸か、一議員に戻りましたので、最後の最後まで一生懸命、代弁者として、頑張りますので、よろしくお願いします」

自ら明かした140万円の“不記載”に関しては言及せず、再スタートへの意気込みを語りました。

激白によって一躍時の人となった宮澤議員。会場を出るとすぐに記者たちに囲まれました。

宮澤博行議員
Q.議員辞職は一切考えない?

A.「そうですね。頑張っていきたいという思いです」

Q.今後も安倍派で活動されていく?

A.「昨日は話の中で自分だけ喋ってしまいましたので、これから安倍派でやっていけるかどうか分からないお話をさせていただきましたけれども、今すぐ、それが辞めるということに直結するのではなく、派の中にも同志が当然おります。意見交換する中で派の再建をするのか、それとも違う方法を取るのかについては、慎重にじっくりと、かつ大胆にやってまいりたいなと思っている」

「身の潔白を証明したい」…「身の潔白」とは

またこんな発言も。

宮澤博行議員:「けさ方、議員数名とたまたま会う機会がありましたので、お互い頑張っていこうね。お互いしっかり管理してるよね。当然だよね。ですから、いずれみんな身の潔白を証明するために頑張っていこう。そういう言葉を交わしたのは事実です」

Q.『身の潔白を証明』とありましたけど、どういった意味?

A.「それは、不記載については、これはもうみんなしてしまったことだと思います。使途について、政治活動以外とか、私腹を肥やすとか、そういったことはやってないよねという立ち話は議員間でやりました。身の潔白を証明することと、政治不信の払しょく。それは清和研(安倍派)所属の議員一人ひとりがやっていかなければならない段階じゃないかと」

(12月15日放送)

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