青森・田子町長選 現職・山本氏、2新人に大差つけ4選

当選を祝ってニンニクのリースを贈られ笑顔の山本氏(右)。左は妻・早月さん=17日午後8時56分、田子町田子田ノ沢の事務所
万歳三唱で勝利を祝う山本氏(右から2人目)と妻・早月さん(同3人目)ら

 任期満了に伴う田子町長選は17日投開票され、無所属現職の山本晴美氏(59)が1627票を獲得、ともに無所属新人の元町議沢口博二氏(68)、元町職員宮村博幸氏(58)を大差で引き離し、4選を果たした。投票率は67.18%で、上郷村と合併して現在の青森県田子町になった1955年以降、最も低かった前回2019年の68.14%をさらに下回った。

 山本氏は6月、定例町議会で、一般質問に答える形で4選へ出馬表明した。10月から11月にかけ、持病の治療のため入院したことで、健康を不安視する見方も町内にあったが、選挙戦で自らマイクを握り健在をアピールした。

 午後8時45分ごろ、同町田子田ノ沢の事務所に当選確実の連絡が入ると、集まった40人の支持者が一斉に拍手。山本氏は「田子町を守り抜くという思いで、これまで以上に重い4年間を全うしたい」と決意を語った。今回の結果についての取材に「生活への不安を抱える有権者が、着実に政策を進めてほしいという思いの表れでは。現時点でも公務には影響ないが、体調をしっかり管理し、課題に取り組みたい」と語った。

 町長選2度目の挑戦の沢口氏は、現体制批判票の取り込みを狙ったが及ばず。「町を変えなければという思いで活動したが、壁は厚かった。今後は町の風通しを良くし、政治風土を変えるよう後進の育成に努めたい」と敗戦の弁を述べた。

 選挙初挑戦の宮村氏は、高齢者に加え、若者にも視点を置いた訴えを展開したが支持は広がりを欠いた。事務所で「山本候補の4分の1しか取れなかったのは、私の不徳の致すところ。改めて次の町長選に向けて頑張っていきたい」と話した。

【開票結果】(選管最終)
当選 1,627 山本 晴美 59 無現
    814 沢口 博二 68 無新
    426 宮村 博幸 58 無新
       (法定得票数未満)
▽有権者数 4,342 
▽投票率 67.18%
▽投票者数 2,917 
▽有効 2,867 
▽無効 50

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