ウクライナ、終わらぬ戦闘「忘れないで」 避難民学生ニキタさん講話 茨城・つくば

ウクライナから避難してきた留学生の講話を聞く参加者=つくば市吾妻

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、筑波学院大は17日、茨城県つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで、ウクライナ出身で同大留学生のトークイベントを開いた。2022年に日本に避難してきたトロプチン・ニキタさん(19)が「関連ニュースが減ってきたが戦闘はずっと続いている。忘れないでほしい」と語った。

ニキタさんは同国中央に位置するドニプロ州ポクロヴ市出身。4歳から首都キーウで育った。2022年2月にロシアの侵攻が始まり、同年7月に日本に避難。現在はキーウの大学に在籍しつつ、筑波学院大で経営を学ぶ。

ニキタさんは写真や映像を交えてウクライナについて紹介。母国語での季節の呼び方や、人気の音楽や歌手、学校の文化祭や大学の様子などについて説明した。その上で現状について「ロシアからのロケット砲による攻撃が増えている」と指摘。住民は「戦闘が日常になり、ストレスが増えている」と述べた。

ニキタさんの家族は現在も同国に住む。講話後は「状況が今後どうなるか分からず、外国からの支援も減っている。家族も心配」と将来への不安を口にした。日本の支援者への感謝を示しつつ、「ウクライナは遠い国なのに、寄り添ってくれてありがたい。ニュースは減っているが、忘れないでほしい」と願った。

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