目指すはパリで金メダル! テニス・柴原瑛菜選手が大宮のクリニック訪問 「楽しいテニスで幸せ届ける」

プロテニスプレーヤーの柴原瑛菜選手(右)と中川良副理事長=さいたま市大宮区の大宮シティクリニック

 昨年のテニスの全仏オープン混合ダブルスで優勝したプロテニスプレーヤーの柴原瑛菜選手(25)が、スポンサー契約を結ぶ大宮シティクリニック(埼玉県さいたま市大宮区)を表敬訪問した。昨年の契約締結の直後、柴原選手の父にがんが見つかり「健診と健康維持の重要性を実感した」という柴原選手。同クリニックのマークを胸に、来年のパリ五輪では金メダル獲得と共に「幸せを届けたい」と話す。

 米国カリフォルニア州で生まれ育ち、7歳からテニスを始めた。2019年に日本国籍を選択し、21年開催の東京五輪ではダブルス代表で出場した。昨年の全仏優勝は、全仏同種目での日本人選手の制覇としては25年ぶりの快挙。男子選手の高速サーブをもろともしない力強いプレーが注目を集めた。「幼い時から父や兄たちと混合ダブルスをしていた。負けず嫌いで、チャレンジするのが好きなんです」

 きっかけは、柴原選手のトレーナーを務める兄の柴原瑞樹さん(33)が経営するジムに、中川良副理事長(44)が通っていたこと。同クリニックではスポーツを活用した予防医療の啓発を行っており、中川副理事長は「柴原選手はエネルギーと前向きな明るさに満ちている。活躍を通じて、スポーツによる健康維持の重要性を広めたい」と昨年8月にスポンサー契約を結んだ。

 その直後、同クリニックの健診で柴原選手の父のがんが見つかった。手術を受け回復したが、柴原選手は「(同クリニックに)出合えたことは運命。間に合って本当によかった」と肩をなでおろす。世界中を転戦する柴原選手は「健診や健康維持の重要性を一層実感した」とも話す。

 パリ五輪ではダブルスと混合ダブルスでの出場を目指すが「あのコートには(全仏優勝の)いいメモリーがあるので目指すは金メダル。テニスはシリアスな競技だが、楽しいテニスで幸せを届けたい」と笑顔を見せた。

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