富士通、在庫や輸配送などのデータを変換・可視化するサービス販売開始

富士通株式会社(以下、富士通)は12月14日、クラウド型のロジスティクスデータ変換・可視化サービス「Logistics Global Link(ロジスティクスグローバルリンク)」の販売開始を発表した。

同サービスは、2023年2月に国土交通省と経済産業省、および内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービス」が公開した「物流情報標準ガイドライン」に準拠したものだ。ロジスティクスに関わる在庫や輸配送などの幅広いデータを変換・標準化した上で、富士通の戦略パートナーであるアマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウド上に蓄積する。

同サービスを活用することで、企業内はもとより同業種の企業間やサプライチェーンを構成する異業種間においてもデータ共有が可能となる。これにより、同社は、入出荷作業や車両待機の時間を大幅に削減することで、物流業界における2024年問題の解決に貢献する。また、グローバル調達や供給においても、速やかなデータ変換機能により、スムーズな取引が可能だ。

なお、同社は、データを利活用する「Logistics Global Link」によりロジスティクス分野のデジタルエコシステムの実現を目指す。同時に、「Logistics Global Link」と「Fujitsu Uvance」の他のオファリングとの連携やグローバルベンダーと協業する。これにより、グローバルな利用者の事業継続性の強化、およびさまざまな物流に関する社会課題解決に取り組んでいくと述べている。

▼関係者のコメント

■アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パートナーアライアンス統括本部 第一ストラテジックパートナー本部長 相田哲也氏のコメント

クラウドテクノロジーは、データ駆動型のインサイトを活用したスマートなソリューションを実現することで、物流業界を急速に変革し、働く人々の生産性向上とビジネス成長を加速しています。アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社は、 富士通の「Logistics Global Link」の提供開始を歓迎いたします。富士通は、モビリティ・物流分野における豊富な知見と実績を持ち、AWSとの戦略的協業をもとに多様な業界におけるデジタルトランスフォーメーションを共に推進するパートナーです。今回のソリューションが物流業界のみならず、私たちの日々の暮らしに関わる課題の解決に寄与し、お客様のイノベーションの実現を促進すると期待しています。

■一般社団法人フィジカルインターネットセンター 事務局長 奥住智洋氏のコメント

一般社団法人フィジカルインターネットセンターは、「物流情報標準ガイドライン」を通じて、サプライチェーン上の物流情報、物流センター、トラックや鉄道などの輸送手段、そこで働く人材などの連携(コネクト)・協働活用(シェアリング)することを可能とし、持続可能な物流の実現に貢献したいと思っております。

富士通の「Logistics Global Link」は、ロジスティクスデータの標準化による社会課題の解決に寄与するものと期待しています。

物流KPI分析画面

(出典:富士通 Webサイトより)

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