2024年に「打者・大谷」が挑む様々な記録 MLB公式サイトが特集

日本時間12月18日、MLB公式サイトは大谷翔平(ドジャース)に関する特集記事を公開した。同サイトのマニー・ランダワ記者は「二刀流というカテゴリーにおいて、大谷は唯一の比較対象であるベーブ・ルースを超えた」と述べ、投打にわたる大谷の活躍を称えているが、右ひじの手術を受けた影響により、来季は打者一本でプレーすることになる。それでも大谷は指名打者として、ドジャースの選手として、メジャーリーガーとして、新たな歴史を作る可能性がある。ランダワ記者は「打者・大谷」が挑む様々な記録を紹介している。

今季はア・リーグ最多の44本塁打を放ってアジア人選手として初めてメジャーの本塁打王に輝き、長打率(.654)、OPS(1.066)、OPS+(184)ではメジャートップの数字を残した大谷。来季は投手としての登板がないことで打席でのパフォーマンスに集中することができ、前後をムーキー・ベッツとフレディ・フリーマンが打つことによって相手投手からのマークも分散するため、ランダワ記者は「打撃成績はさらに向上する可能性がある」と期待を寄せている。

指名打者としては、2006年のデービッド・オルティス(54本塁打)に次いで史上2人目となるシーズン50本塁打に期待がかかる。また、今季の大谷を上回るOPSを記録した指名打者は、過去に1995年のエドガー・マルティネス(1.107)と2006年のトラビス・ハフナー(1.097)しかおらず、こちらでも新記録樹立が期待される。OPS+で今季の大谷を上回ったのは1995年のマルティネス(185)だけだ。さらに、指名打者のWARは1995年のマルティネスの7.0が最高であり、ランダワ記者は「大谷がフル稼働すれば十分に射程圏内だ」としている。

ドジャースの選手としては、球団史上初のシーズン50本塁打に期待がかかる(2001年のショーン・グリーンの49本塁打が最多)。また、今季の大谷を上回るOPSを記録したのは、1930年のベーブ・ハーマン(1.132)、2000年のゲーリー・シェフィールド(1.081)、1954年のデューク・スナイダー(1.071)、1997年のマイク・ピアッツァ(1.070)の4人だけであり、打者専念の大谷がどんな数字を残すか注目される。OPS+で今季の大谷を上回ったのは1997年のピアッツァ(185)だけである。

メジャーリーガーとしては、史上初となる「異なるリーグで2年連続本塁打王」を達成できるかが最大の注目ポイントになりそうだ。もし本塁打王を獲得すれば、フルタイムの指名打者として史上初のMVPに輝くチャンスも出てくるだろう。フルタイムの指名打者では、過去に1993年のポール・モリター、2000年のフランク・トーマス、2005年のオルティスがMVP投票で2位となったものの、MVP受賞にはあと一歩届かなかった。

もし大谷が来季MVPを受賞した場合、両リーグMVPはフランク・ロビンソンに次いで史上2人目の快挙となる。また、4年間で3度のMVP受賞も史上2人目。ほかには1990~93年の4年間で3度、2001~04年には4年連続で受賞したバリー・ボンズがいるだけである。複数のチームでのMVP受賞はジミー・フォックス、ロビンソン、ボンズ、アレックス・ロドリゲス、ブライス・ハーパーに次いで史上6人目となる。

上記はいずれもレギュラーシーズンでの活躍によるもの。ランダワ記者は最後に「ついに10月のレジェンドとなる可能性もある」と記し、大谷にとって初めてとなるポストシーズンの舞台での活躍にも期待を寄せた。打者一本で挑む2024年シーズン、大谷がどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

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