【2AW】吉田綾斗が12.24真霜&ナカ戦への胸中を吐露!来年に向けて「いろいろな団体、行きたいですね」

千葉密着・発信型プロレス2AWの吉田綾斗がプロレスTODAY編集部に来社し、12月24日に開催する『GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉』大会で、現2AWタッグ王者の真霜拳號&ナカ・シュウマとの対戦についてインタビューを行った。

ナカ・シュウマとの対戦を視野に入れて行動を起こした吉田綾斗、同じく”紅炎”を裏切った真霜拳號に対し怒りを露わにした花見達也がタッグを結成。

真霜拳號&ナカ・シュウマ戦への意気込み、タッグを組む花見達也について、そして新世代王者・仁木琢郎、また気になる来年に向けての動きを聞いた。

※インタビュー時はスペシャルタッグマッチであったが吉田が12月10日の大会にてリング上に登場し、12月24日 2AW 年内最終興行 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉にて2AWタッグ王座戦の開催を要求。
これを受け、真霜&ナカ組も受諾する意向を示したためスペシャルタッグマッチの対戦カードは、2AWタッグ選手権試合に変更となった。

『GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉』
日時:2023年12月24日(日)開場12:15 開始 13:00
会場:TKPガーデンシティ千葉 4F コンチェルト

▼2AWタッグ選手戦試合
吉田綾斗&花見達也
vs
真霜拳號&ナカ・シュウマ

①真霜拳號&ナカ・シュウマ戦への意気込み(※かつて吉田選手はナカ選手と”THE RULE”で共闘)

――今回は12月24日クリスマスイブに開催する『GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉大会』では、真霜拳號&ナカ・シュウマ組に対して、吉田選手&花見選手がタッグで対戦するという形になりました。かつてはナカ選手とTHE RULEで共闘していた仲である吉田選手にタッグ王者になった2人との試合に対する意気込みをお願いします。

吉田「真霜&ナカに関しては何回か自分も試合をしていますし、傍から見ていても思っていたんですけど、組んですぐの勢いもありますし、対戦する相手がことごとく2人のやり方に対応できていないとかもあったので。本当にこのタイトルマッチでやっぱりいくんじゃないかなという風な予想はしていたんですよね。その上でタッグタイトルどうこうを別に邪魔するつもりは元々なかったんですけど、1回自分は直接ナカに取られているので、そういうのもあって。邪魔するつもりはなかったんですけど、これが終わった後、改めていこうというのは自分としては思っていたんですよ。正直、吉田・ナカのシングルをしたかったというのももちろんありますし。同じタイミングで花見がやっぱり同じような気持ちだったのかなというのがあったので。せっかくタッグになるというのであれば、ちゃんとタッグマッチとして自分は、そこはシングルをしたかったという気持ちもありつつ、個人闘争もありつつなんですけど、タッグマッチというものをしっかりとやれたらなとは思っています」

©2AW

――真霜選手はナカ選手についての評価が、勝敗に対するこだわり、勝利に対する執念みたいなものを高く評価されていました。1番近くにいた吉田選手はナカ選手のことをどんな風に思っていましたか。

吉田「そこに関しては自分もまったく同じ印象で。勝敗、あとこのプロレス界でどう上に行くかという、そこをたぶん誰よりも強い思いで考えていて。そのためには手段を選ばない、みたいなのがナカ・シュウマだと思っているので。自分と同じ気持ちで先に向かっているのかなと思っていたんですけど、そこに関してはやっぱり自分ともズレがたぶん全然前からあったと思って。そんな中、個人としての、そういうのし上がりたいという気持ちはすごく伝わってきますし、分かりますし。ただその中で向こうが自分を敵として選んだのであれば、やっぱり徹底的にやらないとなと。吉田綾斗を超えてみろと思っています」

②新タッグ王者組の印象(12月3日後楽園で王座奪取)

――真霜選手&ナカ選手、タッグ王者としての印象というのはいかがでしょうか。

吉田「あの試合を見ていて、タッグ王者として魅力的だったのは間違いなく本田&CHANGO組だったと思うので。タッグチーム、タッグ王者という意味では、そちらが本当は防衛してくれた方が全然よかったんですけど。そういうのも全部、チーム力がどうとかタッグワークがどうとかを打ち壊しにくるタイプだと思っているので。タッグってやっぱり1つのチームなわけじゃないですか。それで言うと2人をチームという言葉で括っても何かしっくりこないというか。真霜拳號にしろ、今回の件もあって、ナカ・シュウマにしろ、2人の気持ちとしてお互い本当の仲間なんていないんじゃないかなと思っています。お互いにとって」

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――なるほど。

吉田「お互いがお互いをそういう風に思っているんじゃないかなという感じですね」

――ある意味、利用し合っているというか。

吉田「みたいな。」

――以前も吉田選手はナカ選手のことをTHE RULEの頭脳という風に評価されていましたが、やはりそういう部分が今回の行動につながったという感じなのでしょうか。

吉田「だから本当、別にやられた自分が言うことではないにしても、ナカ・シュウマのプロレス頭がいいというのは本当にこういうところでも感じるので。それはやっぱり、あのまま吉田&ナカでずっといるより行動した方があいつにとってはプラスでしょうし。自分の売り方、作り方という点ではやっぱり若手の中でもずば抜けているんじゃないかなとは思いますね」

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③吉田&花見タッグの相性は?

――今回、思いもよらなかった形で吉田&花見タッグが動き出すことになりました。過去にも花見選手とはタッグを組んでいますけども、ご自身とのタッグの相性みたいなものはどういう風に考えていらっしゃいますか。

吉田「さっきの話とちょっとリンクするんですけど、自分と花見を今すぐにチームというか、これは完全なる即席タッグになるので。今現時点で、久しぶりに組むのでどういう風になっていくか分からないんですけど、過去に組んだ経験からいくと吉田&花見でタッグを組んでやりづらかったことはまったくなくて。あいつが若手だったときに組んでいたんですけど、そのときからプロレス感自体はやっぱり合うものがあるので、チームを組んでもうまくやれていたとは思うんですよね、過去のことを振り返っても。今回は花見がたぶん冷静さとか、そういうのよりもガンガンいくタイプなので。もしかしたら自分のことなんか全然見えていないかもしれないですけど、そんな花見のことも理解した上でうまくやれそうな気はしています」

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――花見選手に対する評価というか、感想というのはいかがでしょうか。

吉田「花見は本当、これ昔から言っているんですけど、漫画の主人公みたいなタイプのレスラーなんですよね。最初から何でもできたタイプじゃなくて、むしろ何もできなかったやつが本当に誰よりも努力しているというのはすごく見ていたので。それはレスラーになる全然前から。デビューまで時間がかかったんですけど、デビューするまでも1年半なんですけど、その1年半を今まで自分が見てきた後輩の中で誰よりも熱く過ごしていたなと思うので。たぶんプロレスが好きなところから入っているんですけど、その気持ちがずっと落ちることがないなと思いながら。敵対しても何をしていても思っていたので。今こうやって花見も2AWの中では完全にトップ戦線に入っていると自分は思っているんですけど、ここまで来るだろうなとは思っていましたね。思っていたよりちょっと早かったかな、くらいですね。もっともっと時間かかるのかなと思っていましたし。ただやっぱりその努力がそのまま実を結んでいるのかなと思いますね。今は本当、過去に組んでいたときよりだいぶ頼もしいですね、存在として」

④無差別級王者・仁木琢郎選手をどう思う?

©2AW

――そして現在の2AWのリング上では、無差別級王者として仁木琢郎選手が新チャンピオンとなりました。そして先日はカズ・ハヤシ選手を退けてV1達成ということなんですけど、仁木選手に関する印象はいかがでしょうか。

吉田「仁木はどうだろうな。花見と逆で、本当に入ってきたときから何でもできるタイプだったので、そのまますぐだろうなとは思っていたんですけど。タイトルマッチを見ていても、たぶんまだめちゃくちゃ強い最強王者・仁木琢郎というイメージではないんですよ。でもそれもまた仁木琢郎のプロレス人生のストーリーとして、最初にチャンピオンになった今回は、これも含めていいストーリーになりそうだなと。仁木琢郎のプロレス人生はたぶん、まだまだ若いですけど、長い目で見てもめちゃくちゃいいレスラーになると思うので、めちゃくちゃ期待しています。先輩として」

――本当に今までなかった顔ぶれが王者になりました。

吉田「また仁木に関しては、両方自分はタイトルマッチを見ているんですけど、(佐藤)耕平さんとの試合もカズ(ハヤシ)さんとの試合も。本当にあのキャリアと2AWらしさみたいなものもありますし、その中に仁木ならではの試合中、試合後の表情の違いとかも、すごくらしさが出ていて。良くも悪くも仁木琢郎のチャンピオン像が出来上がりつつあるのかなと思います」

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――結構、涙もろいとご自身はおっしゃっていました。

吉田「そのイメージはなかったのでちょっとこの半年くらい、そのことはちょっとおもろいなと思っているんですけど」

――そういう部分では感動を周りに与えるような、ピープルズ・チャンピオンみたいな形になりそうかなという感じがしました。

吉田「仁木のことを嫌いだっていう人、あまり聞かないので。合うんじゃないですかね」

――いつも表情がニコニコした感じで。

吉田「“リングの”とか “団体の”とかの中心選手というのがすごく似合うやつだと思うので、期待しています」

――吉田選手からは下からの突き上げみたいなものが今まであまりはっきりとした形ではなかった、特にベルトという部分での感じ方って今まであまりなかったんじゃないかなと思うんですけど。そういう意味での新世代の突き上げみたいな部分は何か感じることはありますか。

吉田「やっぱり後楽園でもTKPでも、まずメインイベントのタイトルマッチに自分が立っていない。立っていないその場所で、耕平さんのときは、自分が負けた耕平さんに、後輩の仁木が勝っている。後楽園はもう自分がその場にいない上で、後輩と他団体の選手で、その後輩が勝っている。素直に嬉しいと思う部分もめちゃくちゃ多くて。「負けてんな、自分」みたいな悲観的な部分よりも、その瞬間は嬉しかったんですけど。ただ自分自身が直接負けたわけじゃないので、まだやっぱりそこに関しては同じ舞台、同じリングで1対1でやったらまだまだ、という気持ちはありますね」

――仁木選手もやはり2AW、前団体からの影響をもあって、真霜拳號、吉田綾斗という看板をできるだけ自分色に染めたいと。赤い髪の毛を引用して『赤い革命』だと本人はおっしゃっているんですけど、それについてはいかがでしょうか。

吉田「『赤い革命』か。具体的なことがよく分からないので何とも言えないですけど、『赤い革命』というものが。本人が言っているなら、やってもらえれば。イメージが全然湧かない、『赤い革命』って。今聞いてもピンとは来ない。でも自分も言っちゃえば7、8年前は同じポジションだったと思うので。上を超えるって本当に難しいんですよ。どこまでいったら超えているという明確なものもないですし、ただ1回勝てば超えたのかと言われたらそうじゃない部分もあるし。たぶんそれは本人も分かっていると思います。だからカズさんとの試合後も『もう1回カズさんとやりたい』的なことも言っていましたし、リング上で。本当にでも、その不確かなものですけど、それを求め続けてほしいなとは思います」

――――まだ自分の色というのを手探り段階の中で周りから評価されるような自分の色を出したい、という感じもします。

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⑤吉田選手の来年の動きは?

©2AW

――今年もいろいろとありましたが来年に向けての動きについて伺えればと思います。

吉田「今すぐは、まずはナカ・シュウマとの何かというのがやっぱりでかいので。団体内でとなったら、そこまで次、次を考えているわけじゃないんですけど。でも自分はポジション的にも、タイトル戦線で負けたからといって、自分がめちゃくちゃ今落ちていて誰にも勝てないとか、そんな状況ではないというのが試合の結果で出してきているので。やっぱり結果は常に持ち続けて、いつでもその団体内でも団体外でも上の方に食い込めるよう、常にコンディション維持はしておきたいなと思っています。プロレス界に入る前、自分はどちらかというとメインイベントがどうこうというよりも、その前の方で試合をしている人に惹かれがちだったんですけど、元はと言えば。でも今、実際にレスラーになってみるとやっぱり毎週、勝(まさ)っていたい。試合結果だけに限らず、コンディションであったり、その日の状態すべてをちゃんと試合に持っていって、それを常に続けていたら、やっぱり1年通してチャンスなんてゴロゴロ転がっているので。それを拾いに行ける力はずっとキープしておきたいなと思いますね」

――団体外、他団体に関しても、今年もいろいろと上がられましたけども、来年に関してはいかがですか。

吉田「今年以上を目標に。今年の頭からすごく増えたと思うんですよ。去年以上にすごくいろいろなところから呼んでもらって、自分もいろいろなところに顔を出そうとしているので。ただ、もっとしたいという気持ちがあるので。本当に毎月プロレスでガバッと次の予定を埋めたいなというくらいプロレス好きなので。来年はもっともっと増やしていけたらなと思います」

――ぜひ外の団体のベルト、獲ってほしいですね。

吉田「いいですね。やっぱりそういうの、欲しいですよね」

――他団体のベルト獲得は、個人の実力の証明だとは思いますので。

吉田「やっぱり団体内のベルトに照準を合わせると、そっちがちょっと緩くなっちゃうとかいう部分もあると思うので。ベルトを持っていない今こそ、そういうところに目を向けていきたいなとは思っているので」

――プロレス界も新日本や全日本も「新時代」が一つのテーマになっていいます。2AWでは吉田選手はエースとしてのポジションがありますが、他団体では吉田選手と同じような年齢の人たちがようやくその「新時代」を自分の世代がチャンスをつかむという歴史的な起点に今来たのかなという風に思うので。そういう人たちとの共闘、あるいはそういう人たちとの対決は是非観たいと思っています。

吉田「やっぱりやりたいですね。めっちゃ若いときの方が、そういうところとも、もっと当たれていたというのがあるので。全員がもう上がっているわけじゃないですか。その状態、今だからこそという対戦はしたいですね」

――そして吉田選手は新日本や全日本にも上がられた経験もあるし、NOAHではジェイク選手のGLGもありますし。Good Looking Guysに入れるマスクしているので、いろいろな団体との交流を持ちやすい関係値がメジャー団体含めて、全部との関係値がもうすでに構築されている。そういう今だからこそ、そして全盛期の今だからこそバチバチ燃える試合を観たいですね。そしてベルトを獲ってほしい。

吉田「やっぱりベルトはプロレスをやっている上で追い求め続けるべきものだと思うのでね。いろいろな団体、行きたいですね」

――何か視野に入れているとか、来年動きたい、みたいなのはイメージとしては何かあるのでしょうか?

吉田「いろいろ考えてますよ。2024年の吉田綾斗にぜひ期待してくれという感じですね」

――これはすごく楽しみな発言です。

⑥大会に向けてメッセージ

――それでは最後に12.24クリスマスイブ大会、花見選手と組んで真霜&ナカ・シュウマ選手との対戦に向けてのメッセージをお願いいたします。

吉田「はい。花見がどう思っているか、自分は分からないですけど、でも対戦相手の真霜&ナカはもちろん、お客さんもびっくりするようなタッグを吉田&花見で見せられたらなと。久しぶりのタッグなので、そこも踏まえて自分は試合ができたらと思っているので。相手だけじゃなく横の花見も意識しながら試合をしますので、吉田&花見、期待してください」

――はい、本日はどうもありがとうございました。

吉田「ありがとうございました。」

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

【大会名】有限会社 山﨑工業 プレゼンツ 2AW 年内最終興行 GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉
【日程】2023年12月24日(日)開場12:15 開始13:00
【場所】千葉・TKPガーデンシティ千葉 4F コンチェルト(千葉ポートスクエア内)

【全対戦カード】

▼2AW無差別級選手権試合
《王者》仁木琢郎 vs 《挑戦者》若松大樹

▼2AWタッグ選手戦試合
《王者組》真霜拳號&ナカ・シュウマ vs 《挑戦者組》吉田綾斗&花見達也

▼シングルマッチ
本田アユム vs CHANGO(フリー)

▼タッグマッチ
滝澤大志&ラトレル・アプトン vs 佐藤嗣崇(プロレスリングZERO1)&朱鷺裕基 (プロレスリングZERO1)

▼シングルマッチ
笹村あやめ vs 沙恵(柳ケ瀬プロレス)

▼3WAYマッチ
旭志織 vs 大和ヒロシ(フリー) vs 中野貴人(プロレスリングBASARA)

▼タッグマッチ
最上九&吉野コータロー vs 十嶋くにお&超人勇者Gヴァリオン

◆大会詳細はこちら
https://www.2aw.jp/schedule/202301224_tkp/

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