竹久夢二の「幻の油彩画」公開 来年6月、岡山から全国巡回

報道陣に公開された竹久夢二の油彩画「アマリリス」=18日午後、岡山市

 画家竹久夢二(1884~1934年)の作品を収蔵する岡山市の夢二郷土美術館は18日、長く所在不明で幻とされた油彩の女性肖像画と、未公開の外遊スケッチを入手したとして、報道陣に公開した。生誕140年を記念して来年6月から全国5カ所を巡回する展覧会で一般公開する。

 肖像画は大正中期制作の「アマリリス」で、縦60.4センチ、横40.7センチ。夢二の当時の恋人お葉が着物姿で座る様子が、大きな朱色のアマリリスの花とともに描かれている。日本画を中心に描いた夢二の油彩画は希少とされる。

 夢二が米国や欧州への外遊の際に描きためたスケッチ計約170点の一部も初披露された。

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