政治資金パーティー裏金疑惑 自民党議員は地元で支援者への説明・釈明に追われる

自民党の派閥による政治資金パーティーの裏金疑惑を巡り、静岡県内の自民党国会議員も地元に戻り、支援者らへの謝罪や説明に追われています。

宮澤博行前防衛副大臣 磐田市 午前8時半すぎ
「とにかく地元を歩いて歩いて、皆さんのお声をいただいてしっかりと頑張っていきたい。対話から始めて、信頼を回復できるよう努力していく」

18日取材に応じたのは、静岡3区を地盤とする宮澤博行議員です。

自民党 安倍派 宮澤博行衆院議員 国会内 13日
「派閥の方からかつて収支報告書に記載しなくていいという指示があった」

Q(不記載は)大体おおよそいくらぐらいに?

「はっきり申し上げます。 3年間で140万円です。」

先週、自民党・安倍派の裏金疑惑について、「派閥からの指示」と激白した宮澤議員。

18日は、選挙区の各団体へ釈明に回ったといいます。

宮澤博行前防衛副大臣 磐田市 午前8時半すぎ
「一から出直すつもりで地元をしっかり歩いていって、有権者の皆さん市民の皆さんにお詫びかたがたご挨拶をしていきたい」

Q.選挙区内の人たちから反応は?

「厳しい怒りの声もあったが、「がんばってね」と励ましの声も多数あった」

不記載は誰の指示だったのか?

塩谷議員は

安倍派の塩谷座長は・・・。

Q.記載しないようにということで派閥が言っていたということもない?

自民党 安倍派 塩谷立座長 14日
「記載しないように?」

Q.キックバックがないように指示があったと宮澤議員が言っていたが?

「それはまだ精査中であります。」

真相はどうなっているのか?

先週、番組の独自取材に応じた宮澤議員は「ある言葉」を口にしました…。

Q. 不記載でよいと指示があった?

自民党 安倍派 宮澤博行衆院議員 14日
「慣習だった。慣習だった。ですから、今までの皆さんもこうなのかなとどこから思った。かもしれない。それを直そうと声を上げなかった。我々にも責任はあるかもしれない。」

不記載は“慣習”だったと明かしたのです。

ANNの世論調査では

ANNがこの週末に行った世論調査では、岸田内閣を「支持する」と答えた人は21・3パーセントで、政権発足以降、過去最低となりました。

安倍派政治資金パーティー 去年
「清和政策研究会にカンパーイ」

東京地検特捜部は、所属議員への任意聴取も始めていて、資金の流れなどについて調べているとみられます。

城内実静岡県連会長は

一方、この人は…

森山派 自民党静岡県連会長 (静岡7区)城内実衆院議員 17日
「いわゆる裏金問題。これどうなっているんだというような大変厳しい声もある。私の方から説明できることはしっかり説明させてもらいたいと思っている」

17日緊急の代表者会議を開いたのは、衆院静岡7区選出で自民党静岡県連会長を務める城内実衆院議員。

会議に出席した自民党所属の地元県議や支援者ら、およそ50人に
政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑について説明しました。

自民党県連会長 森山派 城内実衆院議員
「今年5月に森山派に入ったが、その間はいわゆる無派閥ということもあり、そのようなノルマというか派閥のパーティー券の負担は全くなかったが、報道されていることが事実であるとしたら、極めて残念なことであるし、自分自身の問題としてもしっかり受けとめていく必要があると思っている。」

城内議員は現在、自民党の森山派に所属しています。

会議後の報道陣への取材では自身の“収支状況”についても説明しました。

自民党県連会長 森山派 7区 城内実衆院議員:
「私自身は極めて適切にやっている。静岡県第7選挙区支部・城内実後援会・城志会という資金管理団体についてはしっかりやっていると確信している」

また、静岡県連の会長として、未だ詳しい説明をしていない安倍派の座長を務める塩谷立議員について問われると・・・

自民党県連会長 森山派 7区 城内実衆院議員:
「然るべきタイミングが来たら塩谷座長の方から適切な形で説明があると期待している」

また、派閥からキックバックがあったことを暴露した安倍派の宮澤博行議員については・・・。

自民党県連会長 森山派 7区 城内実衆院議員:
「自身が判断したこと。従ってその結果どうなるかについての責任は宮澤議員がしっかり責任を果たすと思うので、それがどういう形になるか分からないが私自身としては一政治家が決断したこととして受け止めるしかない」

2003年に初当選し、現在当選6回を誇ります。

実は城内会長、現在の安倍派である「清和会」、当時の森派に所属していた過去を持ちます。

党内では裏金をめぐる慣例が常態化していたのでしょうか。

Qこういったことは、何となく聞いていたんですか?

自民党森山派 静岡7区 城内実県連会長
「いや現金…私は聞いていないですね。現金でキックバック、いわゆるたくさん売れた分を戻すというのは聞いたことがあるが、現金で政治資金収支報告書に載せない形で戻すというのは初めて知りました」

Q.(森派の時代には)パーティー券の販売にノルマが設定されていたのか?それを超えた場合には、実はキックバックがあるよということを知っていたかどうか、そして超えたことがあるのかどうか?

「ちょうど20年前ですよね。私の記憶ではノルマがあったかどうか定かではないが、
いずれにしても派閥からそういう形でキックバックがあったということは私はないと確信している」

西尾梓アナウンサー:
Q県連として、この問題に対して対応していく予定は?

城内実衆院議員:
「今のところ、県連の幹事長、そして事務局長の方とも話をしているが、まだ全容が分かっていないから、それがわかり次第いろいろとこれからは、もう一度しっかり点検するなりしていこうと思っている」

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