リクルート事件より「大規模で悪質」自民の疑惑

 自民党の政治資金パーティーをめぐる裏金作り問題の疑惑について政治資金に関する著書もある日本大学の岩井奉信名誉教授は立憲民主党の「自民党派閥裏金調査チーム」のヒアリングに出席し、1988年のリクルート事件より「大規模で悪質」と指摘した。また「明らかに法律違反」と違法行為とした。また「政治不安払拭へ政界全体で取組むべき課題だ」と政界全体で浄化に取組むよう提起した。

 長妻昭政調会長は自民党の政治とカネの問題について、企業団体献金や政治資金パーティー券が多く売れる分野に予算が優先的に配分される構図があり「予算配分がカネ次第という古い昭和の政治」がいまだにある旨を憂い、政治の転換の必要を強く訴えた。

 安倍派の清和政策研究会の政治資金パーティーでの収入を巡っては、券販売のノルマ超過分キックバック(還流)を現金で行い、政治資金収支報告書に記載せず、直近5年で1000万円以上キックバックを受けた議員が10人以上、安倍派全体で5年総額5億円ともいわれている。

 立憲の自民党派閥裏金調査チームのヒアリングでは「派閥の政治団体で代表者が国会議員でなく、事務方が会計責任者と共に兼ねている場合、収支報告書不記載について、派閥会長である国会議員が罪に問われることはあるのか」との問いに総務省は「共同正犯が認められるかどうかだ」と答えた。

 キックバックされた現金は派閥側、議員側双方ともに記載しなかった疑いがあり、政治浄化、不正議員の政界からの排除へ、東京地検特捜部の徹底捜査に強い期待が寄せられている。(編集担当:森高龍二)

キックバックされた現金は派閥側、議員側双方ともに記載しなかった疑いがあり、政治浄化、不正議員の政界からの排除へ、東京地検特捜部の徹底捜査に強い期待が寄せられている

© 株式会社エコノミックニュース