<レスリング>西日本学生連盟に13年ぶりの女性学生委員長が誕生

西日本学生連盟は、今月の西日本学生秋季リーグ戦の最中に行われた理事会で来年度の学生役員を承認。委員長に西留萌々花さん(帝塚山大)が選出された。同連盟の学生委員長に女性が就くのは、2008年の中岡聡美さん(近大)、2011年の多米論子さん(関大)以来、13年ぶり3人目。2011年は男女一人ずつの委員長だったので、女性単独の委員長は16年ぶりとなる。

同連盟は、競技団体に求められている男女平等を積極的に推し進め、学生委員に女子学生を多く登用。2022年は16人中11人(69%)、今年度は16人中12人(75%)が女子学生。来年度は15人中9人で、割合は60%となったが、委員長のほか、審判委員長、会計委員長、広報委員長が女子学生という構成になった。

▲リーグ戦の閉会式のあと、新学連役員を紹介する西留萌々花・新委員長

西留・新委員長は、大阪・門真なみはや高校のときに柔道部に所属。その時の顧問が西日本学連の漆原功二・総務副委員長。帝塚山大に進学するにあたってレスリング部を紹介され、マネジャーとして入部。「人の役に立つことが好き」とのことで、選手のことを第一に考え、常に周りを見て積極的に行動することをモットーにマネジャー業をこなしてきた。

学連には1年生のときから携わっていた。3年生になった今年度、「来年は自分が一番上の立場になる」ことを意識し始め、いつからか「学連委員長になることを目標に、毎大会、積極的に頑張ってきました。学連は私にとって長所を発揮できる場でもあり、成長させてくれる場でもあります」と言う。

レスリング界は、国内外を問わず男女平等が遅れている競技。その中で、西日本学連では女子学生委員の割合が多いことを示し、「女性が輝き、活躍できる場所だと感じています」ときっぱり。13年ぶりの女性委員長と言うことで、何かと注目されることが予想されるが、「今まで培われてきた積極性を十分に発揮し、女性でも連盟を引っ張っていくことができるんだ、ということを示したい。高校、大学とお世話になり続けている漆原先生への感謝の気持ちも忘れず、学連のために尽くしたいです」と抱負を話した。

西日本学連の来年度の学生委員は下記の通り(所属末尾の数字は来年度の学年、★が女子学生)。なお、東日本学生連盟は2021年度に宮内美里さん(東洋大)が初の女性委員長をこなした。

▲西留萌々花・新委員長と帝塚山大・石山直樹監督


【学連委員長】 ★西留萌々花(帝塚山大4)

【学連副委員長】 磯田凌(桃山学院大4)
【学連副委員長】★野中ひかり(大体大4)

【審判委員長】 ★津曲紗里菜(南九州大4)
【競技委員長】 塩見望朔(周南公立大4)

【競技委員】 西川愛琉(近大2)

【会計委員長】 ★小林潮音(立命館大3)
【副会計委員長】★松村裕里(関大2)

【広報委員長】★桑原彩美(関西学院大3)
【広報委員】 ★東真帆(帝塚山大3)

【書記局長】 ★小林紗英(同志社大3)
【書記委員】 ★児玉ひめの(南九州大4)
【書記委員】 森山風佳(南九州大4)
【書記委員】 藤根稜巳(桃山学院大2)
【書記委員】 廣石春樹(日本文理大3)

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