【タイ】最低賃金、引き上げ幅拡大を20日にも決定へ[経済]

タイの国家賃金委員会は、あす20日午前に会合を開き、最低賃金の引き上げ案を再度取りまとめる見通しだ。8日に承認した「現状から1日当たり2.4%引き上げ」を上回る引き上げ幅とし、計画通り来年1月1日の適用開始を目指す。18日付プーチャッカーンが報じた。

労働省や経済団体、労働組合の代表などで構成する国家賃金委員会の委員長を務める労働省のパイロート次官は17日、20日に引き上げ案を承認し、今月中に閣議提案する方針を示した。

8日に承認した全国77都県を17区分に分け、地域ごとに2~16バーツ(約8~65円)引き上げて1日当たり330~370バーツ(中央値345バーツ)とする案の見直しは「3者の意見を聞く必要がある」と指摘。ただ、既に国立タマサート大学経済学部長に見直し案の作成を依頼しており、20日に提案すると明らかにした。

最低賃金の引き上げ案は通常、過去5年間の経済成長率などを勘案するが、見直し案では新型コロナウイルス感染症が流行した2020~21年の経済成長率を「異常値」として除外し、再計算する。

8日に承認した最低賃金引き上げ案については、内閣が再考を要請していた。

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