氷見駅周辺も「再構築」 バス乗り入れへ環境整備 城端線・氷見線と連動

交通動線の円滑化に向けた工事が進むJR氷見駅前=氷見市内

  ●道路拡幅、進入路改良 工事が本格化

 氷見市のJR氷見駅周辺の道路改良工事が本格化している。一方通行の駅前道路を2車線に拡幅し、駅前ロータリーに接続する交差点を十字路に作り変えることで、交通動線の円滑化を図る。林正之市長は城端線・氷見線の再構築事業と連動し、駅を拠点にした二次交通網の充実を目指す考えを示している。近い将来の路線バスの駅前乗り入れに向けた環境を整備する。

 一方通行の駅前道路は、まちなかの道路ネットワークの長年の課題で、周辺住民からは双方向に改善する要望が出ていた。拡幅の支障になっていた老朽建物の撤去の見通しが立ったことで事業化が前進。数年間の準備を経て今年度着工したところ、城端線・氷見線の再構築事業でまちづくりにおける重要度がさらに高まった。

 交差点改良では駅前ロータリーの進入路を北側に付け替え、駅前の市道とスムーズにつながるようにする。現行の進入路はカーブが続くクランク状態で、不便さが指摘されていた。

 道路改良に伴い、緑地帯や水路、縁石、電線、消雪管の敷設換えや新設などを行う。

 交差点改良に伴い、駅前の無料駐車場は5台分程度狭くなる。市は近隣の広場を臨時駐車場として開放した。整備後も暫定的に利用を継続し、駅利用者の利便性を確保する。

 現在はロータリー進入路周辺の工事が進められ、植栽などの撤去が行われている。工期は来年3月25日までを予定。期間中は片側交互通行や通行止めなどの交通規制が行われる。

 氷見市は路線バスの駅前乗り入れを加越能バス(高岡市)に働きかけている。今回の道路改良に伴い、駅前広場に停車スペースを確保する。

 林市長は市議会や市民説明会で、駅周辺に大規模なパークアンドライド駐車場整備や、城端線・氷見線に導入される「パターンダイヤ」に合わせた市街地周遊バスのダイヤ設定を検討する考えも明らかにしている。

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