世界的なフランス料理コンクールの日本代表選考大会で、2027年の代表に選ばれたホテル・ザ・ミツイ京都の浅野哲也シェフが18日、高岡市役所に角田悠紀市長を訪ねた。浅野さんは大会で高岡の器の魅力を生かしたプラッター(大皿)の料理を提案し、「世界大会では料理に加え、器のコンセプトを発信することも大切になる。魅力をしっかりと世界に伝えたい」と抱負を述べた。
フランス料理界の重鎮、ポール・ボキューズ氏が1987年に創設した「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」は2年1回、フランスのリヨンで開催される。11月の国内選考大会では25年の代表者とともに、浅野さんが27年の日本代表に選出された。
大会前に魅力的な器を探していた浅野さんは錫(すず)の器の質感と雰囲気に着目し、クリエーティブディレクター上野賀永子さん(高岡市)の協力を得てナガエ(同)のタンブラーなど高岡の職人が手掛けた器を集めて料理を提供した。浅野さんは「錫は柔らかく、自由に形状を変えられることが面白い」と話し、角田市長が本番に向けてエールを送った。ナガエの長柄洋一社長も同行した。