実施計画を正式決定 城端線・氷見線再構築

  ●来年2月15日から10年間 県庁で検討会会合

 JR城端線・氷見線再構築検討会は18日、富山県庁で第5回会合を開き、JR西日本から第三セクター「あいの風とやま鉄道」(富山市)への経営移管などを盛り込んだ再構築実施計画案を正式に取りまとめた。計画期間は来年2月15日から2034年3月31日までの10年間。年内に国に申請し、大臣認定が得られれば改正地域交通法に基づく交付金の支援が受けられる。

 計画では、29年度をめどに城端線・氷見線の経営主体をあいの風とやま鉄道に移管する。鉄道施設の更新、整備、修繕に要する経費は国の社会資本整備総合交付金などを活用するほか、県と沿線4市、JR西が負担するとしている。

 利便性向上策として、現行の24両から新型鉄道車両34両に置き換え、運行本数を両路線とも1.5倍に増やす。計画開始からおおむね2年後をめどに、全駅で交通系ICカードに対応させる。移管後に両路線の直通化を図る。計画期間中の経費は382億円で、JR西が150億円を拠出する。

  ●新田知事「強い覚悟」

 会合には新田八朗知事や沿線4市長、JR西の漆原健常務理事金沢支社長、あいの風とやま鉄道の日吉敏幸社長らが出席した。新田知事は「それぞれが強い覚悟で取りまとめた計画だ」と強調した上で、利用者である県民に対し、取り組みを丁寧に説明するよう出席者に求めた。

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