返礼品に大学生アイデア ますずしキット、季節ジェラート 黒部市ふるさと納税

季節のジェラートのイメージ

  ●初採用、寄付増額目指す 

 黒部市は18日までに、ふるさと納税の返礼品に市役所でインターンシップ(就業体験)を行った大学生が考案した2品を追加した。大学生は寄付増加に向けた商品のアイデアを考え、自宅で作れるますずし冷凍キットと季節のジェラートお任せセットを提案。市は初めて就業体験生の案を採用した。同市への寄付額は今年度、前年度の2倍以上で推移しており、今後、返礼品をさらに充実して増額を目指す。

 インターンシップを受け入れたのは8月21~25日で、ふるさと納税などを担当する企画情報課で酒井咲紀さん(専修大2年)、岩林奈々さん(群馬大3年)が、ふるさと納税や市公式LINEの業務に携わった。

 ますずしキットは酒井さんのアイデアで、既に返礼品の中でも人気を得ている黒部のますずしを、家庭で気軽に作れるようにと提案、市内の「ます寿司屋ヒロ助」の協力で商品化した。ます、県産米のすし飯、ササ、木おけ、竹板など必要な材料がセットになっている。

 季節のジェラートは、岩林さんがスイーツの取り扱いが少ない中で季節のジェラートをお任せセットにすることでその都度、違う旬の味を楽しめるようにと発案した。市内のジェラート店「irie house(アイリーハウス)」が6個セットで扱い始めた。岩林さんはオーダーメード型アイスケーキも提案した。

 市では返礼品の充実に加え、今年度はプロジェクト型寄付使途の追加、現地決済型支払いの導入、移住定住啓発と組み合わせたPRなどに力を入れている。11月末時点で寄付件数は前年同期比2.4倍の6475件、寄付額は2.2倍の1億4653万円と伸びている。

 担当者は「学生、事業者との連携で若者の感性や新たな目線を生かした返礼品開発ができた。黒部らしい特色ある企画で全国の方々の『共感』を呼びたい」と話した。

ますずし冷凍キットのイメージ

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