茨城の魅力深掘り 「地球の歩き方」茨城版 〝旅行辞典〟2024年発刊へ

「地球の歩き方 茨城」の制作決定を大井川和彦知事(中央)に報告する宮田崇編集長(左)と金子久美担当プロデューサー=県庁

観光ガイドブック「地球の歩き方」の茨城版が2024年、発刊される。茨城県内全44市町村の各観光スポットや食、ショッピング、イベントなどの魅力を掘り下げ、約500ページにわたり紹介する。地域に根差した歴史や文化も併せて掲載し、「茨城県の旅行辞典」とする構想だ。24年8~9月に刊行される予定で、関係者は「県民も知らない茨城の魅力を再発見できる1冊にしたい」と意気込む。

出版社「地球の歩き方」(東京都)は1979年、海外旅行を対象とする同名の観光ガイドブックシリーズを創刊。現在約160の国と地域の情報を網羅する。コロナ禍で同社の売り上げは95%減少する中、20年9月に発売した初の国内版「東京」が大ヒット商品となった。国内版シリーズはこれまでに11タイトルが出されている。

茨城版は読者からの強い要望を受け、栃木版、群馬版とともに制作を決めた。刊行に当たり、県民の意見を反映するアンケートを実施する。表紙を飾るイラストのほか、隠れた観光スポットやお薦めグルメなどを、ウェブ上で24年1月末まで募る。意見や体験談などが採用された場合は、完成した茨城版を贈呈する。

編集長の宮田崇さん(46)は「茨城は魅力がたくさんあるが、知られていない。ポテンシャルがあるのにもったいない」と強調。23年も茨城県が最下位となった民間調査会社の都道府県魅力度ランキングに触れ、「きちんと魅力を届けていない。私たちはそこを届ける」と意欲を示した。

宮田さんや担当プロデューサーの金子久美さんらが18日、県庁を訪れ、大井川和彦知事に制作決定を伝えた。大井川知事は「私たちが気が付かなかった茨城を掘り起こしてもらいたい」と期待を寄せた。

サイズはA5変形。予定価格は2200円(税込み)。

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