「減塩」郷土料理コンテスト 鷹島ゆかり「角寿司」準V ブリのうま味引き出す

準優勝の「角寿司」

 うま味調味料を活用し「おいしく減塩」した郷土料理コンテストの表彰式が16日、川崎市で開かれ、長崎県松浦市鷹島町に伝わる「角寿司(かくずし)」が準優勝に選ばれた。
 東京都品川区の管理栄養士、満崎雅咲(まあさ)さん(25)ら鷹島町にゆかりのある親子3世代のチーム「鷹島屋」が出品した。同町の角寿司は大村市の「大村寿司」と北松浦地方の「押し寿司」が融合したものという。
 審査では、見た目の美しさや、人とのつながりを思い出させる角寿司の魅力を親子3世代で伝えたと指摘。うま味調味料をブリの下味に使用して生ぐさみを抑え、ブリのうま味を引き出したなどと評価した。従来品に比べ40%の減塩に成功したという。
 満崎さんは「口伝えで具体的なレシピがない中、鷹島町の祖母や大叔母らに調理法を聞いて、家族全員で試行錯誤を繰り返した」などと説明。「健康に配慮した伝統料理を伝えていきたい」と話した。

審査委員長(右から3人目)から表彰状を受けた満崎さん(右端)ら鷹島屋のメンバー=川崎市、味の素グループうま味体験館

 コンテストは日本うま味調味料協会(東京)が主催し、8回目。全国から計102件のエントリーがあり、宮城県の「はらこ飯」が優勝作品に選ばれた。

© 株式会社長崎新聞社