これで誰かを「ほめてけろ」 芸工大・五味さん、シール作る

「ほめてけろシール」を手にする東北芸術工科大の五味楓さん=山形市

 山形市の東北芸術工科大企画構想学科4年五味楓さん(22)=同市=が承認欲求が強いといわれる同年代のZ世代向けに山形弁の褒め言葉をプリントした「ほめてけろシール」を作った。人見知りで声をかけにくい人に使ってもらい、承認欲求を満たしてもらおうというアイデア。特産品製造販売・清川屋(鶴岡市)のクッキーに1枚封入されている。

 シールには、村山地方などの「さすがだずね(さすがだね)たまげた(びっくりした)」、庄内地方の「いつももっけだの(いつもありがとう)」、置賜地方の「おめさんとまっきりでぇ(あなたと頑張りたい)」の3種類の方言を記した。キャラクター「ほめられ隊」も考え、イラストを添えた。サイズは5センチ四方で、個包装の菓子などに貼るのを想定している。

 交流サイト(SNS)では「いいね」で承認欲求を満たせるが、現実では年齢を重ねるにつれ、努力を認められる場面が減っていると感じ、卒業制作として取り組んだ。五味さんは「私のように人見知りで気持ちを伝えにくい人は、シールに思いを託し、コミュニケーションのきっかけにしてほしい」と話す。

 五味さんの思いを形にしたいと、清川屋が協力した。封入されているのはクッキー「山形のゆきどけ」で、県内3店舗で販売している。山形市の山形エスパル店と「0035 BY KIYOKAWAYA」(やまぎん県民ホール内)、庄内空港店で扱っている。

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