長電バス 日曜運休の影響は 理由は〝運転士不足〟この1年で5人採用したものの14人が退社【長野】

長野市で路線バスを運行する長電バスが日曜日の運休を発表しました。ドライバーの時間外労働を規制する「2024年問題」を前に深刻な事態となっています。

地域住民の足となる路線バス。ここにも人手不足の波が襲ってきています。長野市を中心に路線バスを運行する長電バス。
来年1月21日から当面の間、日曜日の運行を11路線182本で運休すると発表しました。

■千曲市から(40代)
「子どもが学生とかだと日曜日に用事あると、ちょっと困る時はあるかもしれないなとは思いました」
■通勤で利用(40代)
「私が使っている路線も日々空いている状況も見ていますんで、まだ路線が残っているだけましなのかなって思うことはありますね」

「迷惑がかかる…」長電バスにとっても苦渋の決断でした。

■長電バス 乗合・乗用部長代理 高山和良さん
「採用してもそれ以上に辞めていってしまう。この1年で5人採用したんですが、辞めていく人数というのが14人」

その理由は、「運転士不足」です。長電バスの路線バスの運転士は74人。ダイヤを維持していくには99人が最低でも必要で、現在は高速バスや貸切バスの運転士が兼務で担っていると言います。
また、冬場は積雪や路面の凍結さらに、インバウンド客の需要もあり、運転士の労働時間はひっ迫します。

■長電バス 乗合・乗用部長代理 高山和良さん
「スノーモンキーへの利用者が相当多くて、1台では乗り切れない日があって、増発ということも当然しておるんですけど、例年の対応で間に合うかっていうと、弊社だけではなかなか対応できないかなということも心配しております」

ICカードや定期券から見る路線バスの利用率は平日が86.3%なのに対し、日曜は4.9%。
影響が少ない曜日を選んだとは言え、運転士不足が続けば他の曜日への影響も考えられます。

■長電バス 乗合・乗用部長代理 高山和良さん
「平日のダイヤを土日に変えてしまうとか、(平日の)本数を減らしていくっていうのもあるので」

新たな交通手段が見出せるか。課題は残されたままです。

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