NBA入りを夢見る天才シューター・富永啓生選手(22) 過去には“出場機会ない”挫折も 救ったのは憧れの選手のアドバイス

アメリカのプロバスケットボールリーグNBA入りを夢見る天才シューター、名古屋市出身の富永啓生選手(22)。アメリカの大学でエースとして活躍を見せる、富永選手にCBCテレビのディープスリー(2024年1月2日放送)が密着取材しました。

アメリカ中央部、ネブラスカ州にある田舎町リンカーン。

(富永啓生選手)
「おはようございます。(Q.アメリカ生活には慣れた?)もう慣れましたね。(Q.何に一番慣れた?)食べるものもそうですし…食べるものと言っても日本食ばかり食べているんですけど。(Q.日本食は食べられる?)作ったりとか、レストランもありますし」

バスケットボールの国、アメリカで夢に向かって走り続けている、名古屋市守山区出身の富永啓生選手。

現在、富永選手はネブラスカ大学の4年生。彼がプレーしているのはNCAAディビジョン1と呼ばれる、アメリカ大学バスケで最もレベルの高いリーグ。

大学生と言えど、プロに引けを取らない環境でバスケットボールに打ち込んでいます。そんな富永選手の最大の武器は…

どこからでも決めることのできる、ロングシュート!

その才能の片りんは、3歳の頃から。

小学校の卒業式で語った将来の夢は…

(富永啓生選手)
「バスケットボールの選手になってNBAで大活躍します」

幼い頃から磨き上げた、ロングシュートを武器に今ではネブラスカ大学のエースとなった富永選手。

しかし、その道のりは平たんなものではありませんでした。

(富永啓生選手)
「1年目の最後のあたりの試合に全く出られない時は、本当につらい時でした」

1年目のシーズン後半戦。10試合を見てみると、そのうち2試合で出場機会がありませんでした。

(富永啓生選手)
「自分の人生の中でDNP(出場機会なし)ということが、今までなかったので『なんで出られないんだ」という感じもありましたし、そういうところでフラストレーションはあったと思います」

バスケット人生初めての挫折。その逆境を救ったのが渡米前、憧れの選手からもらったアドバイスでした。

「自分を信じる心を失わないのが何よりも重要だ」逆境を救ったアドバイス

2019年、6月。この日行われたのは、スポーツメーカーの主催するNBA選手との交流イベント。現れたのは、2度のシーズンMVPに輝き、NBA史上最高のシューターといわれるステフィン・カリー選手!

憧れのスーパースターとプレーができた、夢のような時間。そして、対談でカリー選手が送ってくれたアドバイス。

(NBAプレーヤー ステフィン・カリー選手)
「自分を信じる心を失わないのが何よりも重要だ。そして上手くなることに全力を注ぎ続ける。自分の気持ちをかき乱すことはたくさん出てくるだろう。試合に出してくれないコーチだとか、けがだってそうだ。だからこそ自分がコントロールできることにだけ集中するんだ。ワクワクしている?」

(富永啓生選手)
「はい。イエス」

(NBAプレーヤー ステフィン・カリー選手)
「いいね、きっと楽しいよ」

(富永啓生選手)
「心にすごく響くものがありましたね。本当にバスケットが好きなので、そこは全く変わらない。毎日の練習で自分のできる100%の力を出して、コーチに認めてもらえるまで頑張るだけというモチベーションでやってました」

憧れだったカリー選手の言葉を原動力に、富永選手はエースへと成長したのです。

この日、チーム最多となる23得点を挙げた富永選手。今シーズンがネブラスカ大学でプレーするラストシーズンです。

(富永啓生選手)
「チームの中でも3年いる選手はなかなかいないので、その中で中心となって声を出してチームをまとめていきたい」

夢のNBA入りへ向けて、富永選手のさらなる活躍に期待です!

© CBCテレビ