「信用できない」「不正許せない」「総選挙を」 政治とカネ 茨城県民、厳しい視線 自民パー券裏金疑惑で強制捜査

自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)の各事務所が政治資金規正法違反の疑いで家宅捜索を受けた。「政治とカネ」の問題に厳しい視線が注がれる中、茨城県民からは「残念」「信用できない」など厳しい声が相次いだ。

潮来市の元教員、長谷川幸子さん(86)は「とても残念。これでは政治家を信用できなくなる。透明性のあるお金の使い方をしてほしい」と話した。

安倍派の裏金は2018~22年の5年間で5億円に上る可能性があり、二階派も億単位に上るとみられている。

日立市の女性(49)は「政治への不信感が強くなっている。物価高で生活が厳しい中、こういう不正は許せない」とあきれた表情。筑西市、アルバイト、新井健一さん(69)も「たとえ慣習でも、悪いことは悪いと言う人がいてほしかった」と残念そうに語った。

派閥内で長年続いてきた慣習とされる裏金について、笠間市の無職、金山徹治さん(73)は「驚きもしなかった」と冷静な見方をしながらも、「(疑惑が)表に出てきているのは、世の中の変わり目ではないか」と指摘。岸田内閣の支持率が下落する中、「解散総選挙をやって、国民の反応を見ないと。そんな流れだ」と話した。

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