小泉法相、二階派離脱検討 検察に指揮権、影響懸念

小泉龍司法相

 政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部の家宅捜索を受けた自民党二階派には、小泉龍司法相が所属する。法相は検事総長に指揮権を持ち、特捜部の捜査に影響が出かねないとの懸念が浮上している。これを踏まえ小泉氏は二階派を離脱する方向で検討に入った。関係者が19日、明らかにした。

 小泉氏は19日の記者会見で「検察当局は厳正公平、不偏不党を旨とし、法と証拠に基づき適切に対処すると承知している」と述べた。岸田文雄首相は記者団に「捜査が厳正に行われなければならないのは当然だ」と強調。小泉氏と、同じく二階派所属の自見英子沖縄北方担当相を続投させる意向を示した。

 立憲民主党の長妻昭政調会長はBSフジ番組で、法相は指揮権を有しているとして「捜査に支障が出る可能性があると国民から疑いを持たれる」と留任を問題視した。

 検察庁法14条は「法相は検察官を一般に指揮監督できる。個々の事件の取り調べ、処分については検事総長のみを指揮できる」と規定する。

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