ブラック・クロウズ、大ヒット2ndアルバムのデラックス盤発売

The Black Crowes - Ian Dickson/Redferns

ブラック・クロウズ(The Black Crowes)の大ヒットしたセカンド・アルバム『The Southern Harmony And Musical Companion』のスーパー・デラックス・エディションが2023年12月15日にリリースされた。

1992年のリリースと同時に全米チャート1位に輝いた『The Southern Harmony And Musical Companion』は、南北戦争後にアメリカ南部で作られた賛美歌集にちなんで名づけられたアルバムで、「Remedy」、「Sting Me」、米ビルボードのメイン・ストリーム・ロック・エアプレイ・チャートで21週1位を記録した「Thorn in My Pride」など、バンドの代表的ヒット曲の数々が収録されている。

クリス&リッチ・ロビンソン兄弟は、プロデューサーのジョージ・ドラクリアスと共に、過去のアーカイブを再訪し、未発表スタジオ録音、レアなB面曲、1993年2月6日にテキサス州ヒューストンのサム・ヒューストン・コロシアムで行われた公演からのライヴ音源、そして1/4インチのプロダクション・マスターから新たにリマスターされたオリジナル・アルバムを収録した、今回のスーパー・デラックス・エディションを制作した。

この豪華ボックス・セットには、「Miserable」の未発表スタジオ録音やメンフィス・ソウルの名曲「99 Pounds」の新たなテイクを含む14曲の未発表音源が収録されている。

ブラック・クロウズがクラシックなロックンロール・アレンジでカヴァーした「99 Pounds」は、元々メンフィス・ソウルのシンガーソングライター、アン・ピーブルスによって、1972年のアルバム『Straight From the Heart』のために初レコーディングされたサザン・ソウルの名バラードだ。

1992年初頭に『The Southern Harmony And Musical Companion』のレコーディング・セッションを終えたバンドは、1992年1月4日、ジョージア州アトランタのサザン・トラックス・スタジオでスタジオ・ライヴを行った。

クルーによって撮影され、ブラック・クロウズらしくパーティーへと化した同セッションからも、ライ・クーダーの「Boomer’s Story」やボブ・ディランの「Rainy Day Women #12 & 35」といったカヴァーを含む5曲が収録されている。

また、これまで多くのブートレグが出回っていた1993年2月6日にテキサス州ヒューストンで行われた伝説的ライヴも、新たに24トラック・テープからミックスされた『Southern Harmony Live』として収められている。

『The Southern Harmony And Musical Companion』は、4LP、3CD、2CD、1LPという4つのフィジカル形態に加え、デジタル・アルバムでもリリースされた。

クリス・ロビンソンは、このアルバムを振り返って次のように語っている。

「“The Southern Harmony And Musical Companion”に収録されている音楽は、1992年当時の俺たちを周りを漂っていたある種の魔法でできていると、いつも思っていた。この特別なボックス・セットは、俺たちがかけられていた魔法のすべてを表現している」

リッチ・ロビンソンはこう付け加えている。

「“The Southern Harmony”は、バンドとして本領を発揮し、独自のサウンドを作り上げた作品だといつも感じていた。俺たちはあのレコードを8日で完成させた。どの曲もたったの1テイクか2テイクで録り終えたんだ。それ以上はない。そこには、持てる力をすべて出し切ったバンドの演奏がありのままに収められている。いま聴いても胸が震えるよ」

Written By Tim Peacock

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