茨城・日立市 車両進入防止へ防護柵 暴走受け対策 市役所前広場南側に

大屋根広場に防護柵を設置する作業員=日立市役所

茨城県日立市の市役所前広場に車が突っ込み3人が重軽傷を負った事件を受け、市は19日、暴走車両の進入路となった広場南側に、ステンレス製の防護柵を設置した。イベントなどで広場を使う市民の安全確保が狙い。庁舎北側については引き続き対策を検討する。

防護柵は高さ約80センチ、幅約1メートルでアーチ型。設置場所は市道に面した広場南側の2カ所で、事件の際に車両が進入してきた障害者専用駐車場の周辺と、バスターミナル出口脇に計12個設置した。

防護柵は約1.4メートル間隔で設置した。軽自動車が通り抜けられない幅を目安に、歩行者や車いす利用者が通れるよう配慮した。柵は市が別の用途のため保管していたものを活用した。

事件は今月6日に発生。乗用車が広場のイベント会場に突っ込み、出店のテントをなぎ倒しながら暴走した。運転の同市、男(53)はその後、別の車で同県東海村役場にも突っ込み、建造物損壊容疑で逮捕された。

市は事件後、広場との境界に段差がなく車両が通れる場所に、ベンチや単管バリケードを置く応急対策を実施。発生5日後から広場の利用を再開し、キッチンカーやイベント会場として使われている。

駐車場が隣接する広場北側についても市は「バリアフリーに配慮しながら効果的な安全対策を検討する」としている。

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