日本郵政不、五反田の複合ビルが竣工 ―業務や宿泊、商業など、次世代の拠点に

(提供:日刊不動産経済通信)日本郵政不動産が東京・品川区西五反田の旧ゆうぽうと跡地に開発していた20階建ての複合ビル「五反田JPビルディング」が竣工し、来春に全面開業する。賃貸オフィスやシェアオフィス、星野リゾートの都市型ホテル、区が運営する合計480席のホール・会議場、フードホールなどが入る。同社は多様な機能を有機的につなげ、「出会いと交流、価値創造を促す次世代の拠点」として運用したい考えだ。

開発地は品川区西五反田8-4-13。構造はS一部SRC造で、延床面積は約6・9万㎡。高さ約97m。地上3~12階に貸付面積約8000坪のオフィス、14~20階にホテル、2階に同500坪のシェアオフィス、1階に約300坪のフードホールなどが入る。地上3、4階が区のホールで地下は駐車場。建物周りの公開空地を1階ピロティと一体的に設計し、開放感を出した。地下の構造体は旧ゆうぽうとの既存躯体を活用し、解体で生じる廃棄物やCO2の排出を減らした。

ホテルは星野リゾートの「OMO5東京五反田」(客室188室)で2~3人の部屋が中心。14階にカフェやドッグガーデン、空中庭園などを置いた。来年1月11日から予約を受け付ける。一方、オフィスは1フロア約960坪の無柱空間で最大8つに分割できる。テナントの成約状況などは非公表としているが、五反田にはスタートアップ企業が多く集まっており、そうした若い企業らの引き合いもあるようだ。2階にはサウナ付きのシェアオフィスを設けた。

五反田駅周辺では「東五反田二丁目第3地区」や「西五反田二丁目地区」などで街づくりが進む。JPビルの西側では卸売企業が集まる「五反田TOCビル」(延床面積17・4万㎡)の改築も計画されている。

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