独東部、右派AfDの市長誕生へ ザクセン州ピルナ、移民排斥

ドイツのザクセン州ピルナ市長に当選した男性(中央)=17日、ピルナ(Sebastian Kahnert/dpa提供・AP=共同)

 【ベルリン共同】ドイツ東部ザクセン州ピルナで19日までに実施された市長選で、移民排斥を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の候補者が当選した。AfD候補の市長当選は初めて。AfDは政権への反発や増加する移民・難民への不満の受け皿として支持を広げている。

 ピルナは人口約4万人の市。地元メディアによると、17日投開票の市長選でAfDが擁立した男性候補者が得票率38.5%を獲得し、中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)の候補者ら2人を破った。

 2013年に発足したAfDは、難民流入に対する不安をあおり、17年の総選挙で第3党に躍進。経済が停滞する旧東ドイツで支持を固めてきた。過激派対策に当たる情報機関はザクセン州など一部地域でAfDを極右と位置付けている。

 公共放送ARDの世論調査では今年6月以降、AfDは支持率でショルツ首相の社会民主党(SPD)を抜き、最大野党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に次ぐ2位を維持。郡長選や町長選でもAfDの候補者が勝利していた

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