今年の注目度No.1アイアンは!? 2023年アクセス数ランキングTOP10

スリクソンの連覇か? それとも最新モデル勢の初戴冠か?

2023年1月1日~12月15日までのアクセス数を集計

GDO『ギアカタログ』でアクセス数が多かったモデルを、ランキング形式で発表していく年末恒例企画。第1弾のパター部門に続き、第2弾は見た目と性能のギャップを味わえる名作が出そろうアイアン部門をお届け。昨年は、昨季フェアウェイキープ率1位の稲森佑貴と山下美夢有が、どちらも使用していたダンロップ「スリクソン ZX5 アイアン」が王座についたが、果たして今年はどのモデルが栄冠を勝ち取るのか!?

第10位:T200 アイアン(タイトリスト)

ロフト角:30.5度、ライ角:63度、長さ:37インチ(※以下全て7I)、税込価格:16万5000円(6本セット)

10位にランクインしたのは、今年発売されたタイトリスト「T200 アイアン」。8月に発売されたT100、T150、T200、T350の“T4兄弟”の三男(?)として、ボール初速を重視した弾きの強さに加え、打感の良さも追及された“飛び系”アイアン。「新製品レポート」のテスター・シオさんは「4モデルの中で一番いい」と絶賛。6つの審査項目中4つに5点満点をつけていた

第9位::221CB アイアン(ブリヂストン)

ロフト角:32度、ライ角:62度、長さ:36.75~37.25インチ、税込価格:13万2000円(6本セット)

プロの要求に応える軟鉄鍛造キャビティとして、昨年発売のブリヂストン「221CB」が9位に。米ツアー2年目の古江彩佳が、春先から5年ぶりにスイッチしたことでも話題に。また、来季の米ツアー出場権を獲得した吉田優利も使用しており、来季は海外のTV中継で目にとまる機会が増えそう。ちなみに吉田は5番のみ「221CB」に寛容性をプラスした「222CB+」を織り交ぜ、独自のセッティングを構築している。

第8位:スリクソン ZX7 Mk II アイアン(ダンロップ)

ロフト角:32度、ライ角:62度、長さ:36.75~37インチ、税込価格:13万8600円~(6本セット)

9位に続いて昨年発売モデルから、ダンロップ「ZX7 Mk II」が同社セレクトショップ限定モデルながら8位にランクイン。キャビティ部を厚肉化した「PUREFRAME」がもたらす心地よい打感が特徴で、畑岡奈紗、勝みなみ、青木瀬令奈と女子ツアーでの使用者が多い。見た目にフォーカスした解説コーナー「クラブは“顔”が命!」では、設計家・松尾好員氏が「正統派の王道を走るオーソドックスな顔立ち」と評していた。

第7位:X FORGED STAR アイアン(キャロウェイ)

ロフト角:29度、ライ角:62度、長さ:37インチ、税込価格:15万8400円(6本セット)

パターに続きアイアン部門でも、最新モデルより2~3年前の“ちょい前モデル”が強いのか、約2年前に発売されたキャロウェイ「X FORGED STAR」が入賞。中上級者向けとして、いまなおツアーで好まれる「X FORGED」の派生モデルとして誕生した「―STAR」は、西村優菜も21年シーズン頃から使い続けている。球の拾いやすさとドローヒッターが安心して使えるつかまり具合が、彼女のお気に入りポイント。

第6位:ミズノプロ 243 アイアン(ミズノ)

ロフト角:32度、ライ角:61.5度、長さ:36.75インチ、税込価格:15万1800円(6本セット)

今年発売の新モデル勢から、飛距離とコントロール性の両立を図ったミズノ「ミズノプロ 243」が6位に。今季「TOTOジャパンクラシック」を制した稲見萌寧が、2015年よりほぼ不動だったテーラーメイド「P770 アイアン」からコンバート。小学生のころに使っていたミズノ製をテストし、打感の良さにほれ込んで「243」への移行を決意。「(P770で)実績を積んできたから替えるのに勇気が要(い)った」と語っていた。

第5位:i210 アイアン(ピン)

ロフト角:33度、ライ角:62度、長さ:37インチ、価格:中古6万7980円~(5本セット)

第5位は、2018年発売ながらいまだに使用するプロが多いピン「i210」。アスリート感のある見た目ながら比較的に慣性モーメントが高く、打感の良さも備わった“名器”だ。発売当時に賞金王となった宮里優作と鈴木愛がともに使用していたことで、アマチュアでも買い替える人が続出。「中古ギア情報」によると、中古市場は品薄気味でスチールシャフト装着モデル(6本セット)7万円前後からが相場とのこと

第4位:スリクソン Z-FORGED II アイアン(ダンロップ)

ロフト角:33度、ライ角:62度、長さ:36.75インチ、税込価格:13万8600円~(6本セット)

第4位は、松山英樹が「マスターズ」優勝時に使用していた「スリクソン Z-FORGED」の後継モデルとして昨年発売されたダンロップ「Z-FORGED II」。海外のギア情報に詳しいトレンドウォッチャー・コヤマカズヒロ氏は、松山が市販モデルに搭載されたV字型のソール形状『ツアーV.T.ソール』を採用せず、前作と同じ平らな形状にしている点に着目。「あくまでも性能を大きく変えたくないこだわりが垣間見られる」と解説していた。

第3位:APEX TCB アイアン(キャロウェイ)

ロフト角:34度、ライ角:62度、長さ:37インチ、価格:中古7万1900円~(6本セット)

今年発売のキャロウェイ「APEX PRO」シリーズの前身となる「APEX TCB」がランクイン。発売当時は「東京五輪」直後だったため、金メダルを獲得したばかりのザンダー・シャウフェレが使用していたことで話題に。「TCB」=Tour Cavity Back(ツアーキャビティバック)の略称からも分かるように、キャビティバックながらツアープロが好むコンパクトなシルエットが特徴。“バスケ界のスーパースター”NBA選手のステフィン・カリーも使用している

第2位:スリクソン ZX5 Mk II アイアン(ダンロップ)

ロフト角:31度、ライ角:62度、長さ:37インチ、税込価格:13万8600円~(6本セット)

昨年の注目度No.1「ZX5」の後継モデル、ダンロップ「ZX5 Mk II」が堂々2位に。3機種展開の「ZX Mk II」シリーズの中間的モデルとして、打ちやすさと寛容性のバランスが特徴。前出の“曲がらない男女”稲森と山下もこのモデルにスイッチし、稲森は見事8季連続で定位置となるフェアウェイキープ率トップを保守。一方の山下は、2年連続年間女王は奪取したものの、同タイトルは5位と逃がした。

第1位:i230 アイアン(ピン)

ロフト角:33度、ライ角:62度、長さ:37インチ、税込価格:18万4800円(6本セット)

今年の注目度No.1アイアンは、連覇を目指したダンロップでも、人気の新シリーズを展開したミズノ&タイトでもなく、着実に票を伸ばしたピンが輩出。“名器”の血を引く「i230」は、金谷拓実が昨年すんなりスイッチしたモデルとしても取り上げられた。余剰重量を最適箇所に配置することで、前作「i210」より低重心で高慣性モーメントとなり、ブレないヘッドに進化。多くのプロも即変更を決め、例に漏れず“替えない男”金谷も渡された翌週には変更を決めてスタッフを驚かせた。

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