アドビとFigma、合併契約の終了に両社間で合意

Adobe(以下:アドビ)とFigmaは、2022年9月15日に発表された、アドビが現金と株式を対価としてFigmaを買収する合併契約を終了することを両社間で合意したと発表した。

両社は、合併のメリットと競争促進への寄与を引き続き確信しているが、規制当局である欧州委員会と英国競争・市場庁から必要な承認を受ける明確な道筋がないと判断したため、合併契約の終了に合意した。

アドビの会長兼 CEOであるシャンタヌ・ナラヤン氏は、次のようにコメントしている。

ナラヤン氏:アドビとFigmaは、規制当局の調査結果に同意しませんが、独立して前進することがそれぞれの最善の利益であると考えました。アドビとFigmaは、クリエイティビティと生産性の未来を共同で再定義するというビジョンを共有しパーソナライズされたデジタル体験を通じて世界を変えるという大きな市場機会とミッションを実現するために、引き続き優位な立場にあることに変わりはありません。

アドビのデジタルメディア事業部門代表、デイビッド・ワドワーニ氏は、次のようにコメントしている。

ワドワーニ氏:Figmaは、製品デザインのための素晴らしいプラットフォームを構築しました。彼らのチームやコミュニティと過ごした1年以上の体験から、私は彼らの継続的な革新と成長を確信しています。私はディランと彼の素晴らしいチームの仕事に感銘を受けており、将来的に共通の顧客に喜んでいただけるような協業ができることを期待しています。

また、Figmaの共同設立者兼CEOのディラン・フィールド氏は、次のようにコメントしている。

フィールド氏:シャンタヌ、デイビッド、そしてアドビチームとの経験を通じて、この取引のメリットに対する私の信念はさらに強くなりましたが、規制当局と意見が異なることがこの数カ月で明らかになりました。結果は残念ですが、この取り組みに貢献したすべての人々に深く感謝し、これからアドビと共にそれぞれのコミュニティへ革新を届ける他の方法を見つけることに胸を躍らせています。

両社は、アドビが以前に合意した契約終了手数料をFigmaに支払うことを含め、取引に関するすべての未解決事項を解決する契約終了合意書を締結した。

© 株式会社プロニュース