団員急死、宝塚歌劇団「事実関係と評価を再検討」 2回目の面談交渉、遺族側が内容公表 3回目は1月に

宝塚大劇場=宝塚市栄町1

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の俳優の女性(25)が急死した問題で、遺族側の代理人弁護士は20日、歌劇団側と19日に行った2回目の面談交渉の内容を書面で明らかにした。歌劇団側は11月に公表した調査報告書で、上級生による女性へのパワハラを認めなかったが、遺族側代理人によると、今回の交渉では「遺族側の意見書を踏まえ、(歌劇団が弁護士に依頼してまとめた)調査報告書の内容にかかわらず、事実関係と評価を再検討している」という趣旨の見解を示したという。

 また歌劇団は交渉前日の18日、遺族側の意向を受け、調査報告書の概要版を公式サイトから削除した。こうした対応も踏まえ、遺族側は「(歌劇団が)従来の姿勢を改めた」と捉え、19日の交渉では、解決に向け努力するよう重ねて求めたという。1月中旬までに3回目の交渉を行う見通し。

 歌劇団は20日、「遺族代理人の意見書や記者会見の内容なども踏まえ、事実関係を精査した上での現時点の見解をお伝えし、一定のご理解をいただくことができたと考えております。引き続き誠実に協議してまいりたい」などとするコメントを出した。(末永陽子)

© 株式会社神戸新聞社