基準の220倍のPFAS(2) 10年前に使用終了も高濃度で検出…専門家「分解しにくい。厄介な性質」

静岡市清水区で高濃度の「PFAS」が検出されている問題。専門家は…。

京都大学 原田浩二准教授:「このPFASというのは、永遠の化学物質と呼ばれることもありますが、なかなか分解しにくいと。2010年の10年代初めぐらいには使用されないということだったんですが、いまだにそれが今回のように高濃度で検出されるということは、そのPFASの厄介な性質によるものです」

化学工場から離れた場所でも検出されたことについて…。

京都大学 原田浩二准教授:「このフッ素樹脂工場の工程においてはですね、空気中へも1割から2割は放出されていたと推計されております。空気中からまた地面に落ちて沈着するという過程もあります。そういったことがですね。今回、駒越等でですね、検出された一つの原因かもしれないけど、これは考え得ることだと思います」

また高濃度の「PFAS」が検出された水が海へ排出されています。海産物への影響はないのでしょうか?

京都大学 原田浩二准教授:「この海産物等にですね。このPFASが蓄積するという可能性はもちろんあります。一般的に言えばですね。ただ、今回の放出されているPFASはPFOAと呼ばれるものです。このPFOAについては魚類への蓄積度合いがそれほどは高くないということですので、高濃度の排水が直接流れ込んでいる場所でなければ、その影響というのは大きくはないだろうと考えております」

まだ分からないことが多い「PFAS」。市は相談窓口を設置し、適切な調査や情報発信をしていくとしています。

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