「世界最大の花」発芽に成功 つくばで国内初、人工授粉で種

ショクダイオオコンニャクの芽を指す小林弘美さん。後ろは赤い実を付けたショクダイオオコンニャク=20日午前、茨城県つくば市

 国立科学博物館筑波実験植物園(茨城県つくば市)は、5月に同園で開花した「ショクダイオオコンニャク」を人工授粉して得られた種が発芽したと明らかにし、その様子を20日、報道陣に公開した。世界最大級の花を咲かせる絶滅危惧種で、人工授粉で種が得られるのは世界でも珍しく、日本では初めてという。

 同園は「奇跡的な成果」とし、希望があれば他の植物園にも種を分けたいとしている。

 同園によると、ショクダイオオコンニャクは、めったに花が咲かない上、同じ個体の雄花と雌花では受精しない。5月19日と27日に1個体ずつが開花したため、人工授粉して受精に成功した。

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