秋サケ漁まもなく終了 記録的な不良となる見込み 宮城・気仙沼市

宮城県気仙沼市の大川で、今シーズンの秋サケ定置網漁がまもなく終了します。水揚げ量は統計が残る1989年以降、最も少なくなる見通しです。

20日朝、気仙沼市の大川では秋サケの水揚げがオス2匹メス1匹にとどまり、2024年の稚魚放流のための採卵には至りませんでした。

気仙沼鮭漁業生産組合管野幸一組合長「厳しい年になりましたね。予想はしてましたけども下回ったというか」

大川で水揚げされた秋サケは588匹と、記録的不漁と言われた2021年の半数も取れず、統計が残る1989年以降で最も少ない状況です。

遡上するサケが少なくなっている理由について、気仙沼市によりますと海水温の上昇によりサケが三陸沖に近付けないことや、稚魚が育つ前に死んでしまうことなどが考えられるということです。

水揚げ量の減少は採卵にも大きな影響を与えていて、確保できた卵は39万1000粒と目標の109万粒を大きく下回っています。

気仙沼鮭漁業生産組合管野幸一組合長「隣の小泉川と連携して卵のやりとりとか委託して育ててもらうとか、1尾でも多く回帰するように取り組みをしたいと思っています」

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