「中国衰退論」摘発を示唆 経済不振で神経とがらす

北京市内に設置された監視カメラ=9月(共同)

 【北京共同】中国でスパイの摘発を担う国家安全省は20日までに、「中国衰退論で攻撃を受けている」として、中国経済に対する批判的な言論も違法行為として摘発する可能性を示唆した。景気が低迷する中、批判に神経質になっているもようだ。

 習近平指導部は11、12日に開いた中央経済工作会議で「宣伝と世論の誘導を強化し、中国経済の見通しは明るいという議論を広げるべきだ」と強調。これを受けた動きとみられる。

 同省がSNSに15日に投稿した文書は、「中国衰退という虚偽の言説をつくり出し、中国の特色ある社会主義体制を攻撃している」と強調。「経済安全保障の違法行為を取り締まる」と表明した。

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