JR西、24年秋以降に「QR乗車券」導入 神戸線や宝塚線など京阪神244駅で 観光客向け周遊券対象

アプリ「KANSAI MaaS」でQRコードの乗車券を表示したスマートフォン画面のイメージ(JR西日本提供)

 JR西日本は20日、スマートフォンのQRコードを活用したデジタル乗車券のサービスを2024年10月以降、京阪神で導入すると発表した。25年大阪・関西万博を見据え、国内外の観光客向けに、周遊券などの企画乗車券として販売する。計244駅で使え、兵庫県内では神戸線、宝塚線(宝塚以南)、東西線、和田岬線が対象。

 スマホで予約、決済し、画面に映したQRコードを自動改札機にかざして使う。関西の主要鉄道7社でつくる協議会のアプリ「KANSAI MaaS(関西マース)」や、インバウンド(訪日客)向けにJR西が新たに始めるチケットサービスなどで購入できる。

 JR西は来春から211駅の自動改札機に順次、読み取り機を設置。残り33駅は改札付近にQRコードを掲示し、利用客がスマホのカメラで読み取って使う。

 QRコードを使った乗車券は、関西の私鉄などでつくる「スルッとKANSAI協議会」が24年6月ごろから、阪急電鉄や阪神電気鉄道など7社で始める予定。JR西は他の鉄道との連携も検討中といい、長谷川一明社長は「チケットレス化を進め、モビリティー(乗り物)の利便性を高めたい」とした。(大島光貴)

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