今さら聞けない「“アイアンより重く”は過去のハナシ?」ウェッジのシャフト重量について教えて

今回はウェッジのシャフト選びについて解説するよ!

【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
ウェッジのシャフトの選び方について教えてください。アイアンと同じシャフトがいいのか、それとももっと重くしたほうがいいんですか?

今はアイアンと同じものを入れるのが主流

【たけちゃん'sアンサー】
以前はシャフト自体の選択肢が少なかったことや、ウェッジではフルショットすることが少ないという理由で、ウェッジのシャフトは「アイアンよりも重くするべき」という定説がありましたが、今は基本的にアイアンと同じものを入れるフィッティング理論が主流になってきています。

フルショットだろうとハーフショットだろうとスイングプレーンは同じ。重すぎるシャフトはヘッドが落ちて入射角が浅くなりやすいため、入射角を揃えるためにアイアンと同じシャフトを入れるべきというのが新しい考え方です。

一般的なアイアンシャフトよりスピンが入りやすい設計の「ウェッジ専用シャフト」を選ぶ際も、アイアンシャフトとほぼ変わらない重量が理想ですが、同じ重量がなければ少しだけ重いものを選ぶと良いと思います。アイアンからの最適な重量フローという観点では、やはり極端に重いシャフトは避けるべきでしょう。

バンカー専用なら重くしてもOK

コリン・モリカワはアイアンにはトゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシューの「X100」を、ウェッジには「S400」を装着する。(※画像は2023年ZOZOチャンピオンシップ最終日)(撮影/大澤進二)

とはいえ、とくに長くゴルフをしている人はウェッジだけ重いセッティングに慣れている人も多く、いきなりアイアンと同じ重量のシャフトにすると、ヘッドが浮きトップを連発する事もあります。

どんなに今の理論が正しくてもやはり結果が全てですので、私がそういう方のフィッティングをする際には、アイアンのシャフトより10gまでであれば重いシャフトでも許容範囲ですと伝えます。と、ここまでの理論はあくまでもショットやアプローチでボールをクリーンに打つ前提のお話しです。

唯一、重くても構わないのがバンカー専用のウェッジです。バンカーはそもそもダフらせて打ちますので重くても構いません。ただし、そのウェッジをアプローチでも使うのであれば、やはりアイアンと同じくらいの重量を選ぶべきでしょう。

たけちゃんの1分動画解説

■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。

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