ブリュワーズ・バーンズ FA前に契約延長に応じる可能性を否定

今オフのトレード市場で注目されている大物投手の1人が2021年にサイ・ヤング賞を受賞したコービン・バーンズ(ブリュワーズ)である。すでにタイラー・グラスノーはレイズからドジャースへのトレードが決まり、5年契約を結んで2028年まで契約を延長。同じくトレード候補となっているシェーン・ビーバー(ガーディアンズ)はトレード後に契約延長の交渉に応じる意思を示している。しかし、バーンズはFA前に契約延長に応じるつもりはないようだ。「選手にはFA市場で自分の価値を確かめる権利がある」と話している。

バーンズはA・J・ピアジンスキーらが司会を務める「ファウル・テリトリー」という番組に出演した際、グラスノーと同じ道を辿る(=トレード後に契約延長に応じる)可能性について問われ、「FAまであと1年という状況で、契約延長の話が出てきたとして、選手たちはみんな、市場をテストし、他のチームがどのように評価しているのか、自分の本当の価値はいくらなのかを知りたいと思っている」とコメント。「契約延長をしたいなら、チームからのオファーは選手を驚かせるようなものでなければならない。6年以上の時間をかけて、ようやくFA市場で自分の価値を確かめる権利を得ることができるのだから」と語った。

バーンズの発言から判断する限り、バーンズがFA前に契約延長に応じる可能性は極めて低いと言えるだろう。バーンズとの契約延長を実現するためには、FA市場へ出ていくことを諦めさせるような好条件のオファーが必要ということになる。もちろん、大物選手によるFA前の長期契約は前例がないわけではない。しかし、バーンズはFAを見据えて、今年3月に代理人をスコット・ボラス氏に変更しており、やはり契約延長の可能性は低いと判断したほうがよさそうだ。

そもそも、ブリュワーズが本当にバーンズを放出するかどうかも定かではない。バーンズを残せば2024年も十分に地区優勝を狙えるし、開幕時点ではバーンズをキープしておいて、チームの戦績が思わしくなければ夏場にトレードすることもできる。様々な事情から「トレード間違いなし」と考えられていたグラスノーとは状況が違うのだ。ブリュワーズのマーク・アタナシオ・オーナーは、2022年途中のジョシュ・ヘイダー放出がチーム内からの反発を生んだことを考慮し、バーンズの処遇を決めかねていると報じられており、ブリュワーズがバーンズをキープしたまま来季開幕を迎える可能性も残されている。

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